tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語の名言:翼を持たずに生まれてきたのなら、翼を生やすために、どんな障害も乗り越えなさい。(ココ・シャネル)

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                                               March.20.2018 

 

 

ココ・シャネルは,1883年フランス生まれの

ファッションデザイナーです

ファッションブランド・シャネルの創業者です

 

11歳のときに母を失くし,  その後父にも見捨てられ,

孤児院や修道院で育った後,

18歳でお針子として働き始めました

 

その後歌手を志望しましたが,芽が出ず,

転々と住まいを変える中で

退屈しのぎで作っていた帽子のデザインが認められ,

パリで開業,ファッション界へ進出しました

 

小生はブランドのシャネルはほぼ何も知りません

ですが,   ココ・シャネルさんのことばはなぜか

以前から折に触れ目にしていました

その端的でストレートな一言一言が,

何か心の深層に響くものがあり,

気になる存在ではありました

 

本日はこの,  ココ・シャネルさんの

名言のいくつかをご紹介したいと思います

ココ・シャネル - Wikipedia参照

 

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ココ・シャネル

 

 

まずは,   シャネルさんの

「起業」精神の源流とも言える

コメントからです

 

My life didn’t please me,

so I created my life.

私の人生は楽しくなかった。

だから私は自分の人生を創造したの。

 

不遇な幼少期からしますと,  その心中は

想像を超えています

人生が楽しくなかったのは当然でしょう

ですが,

そこでくじけたり引っ込み思案になるのではなく,

「だから」自分の人生を想像した…

この「だから」が言える点で,  

すでに飛び抜けた器をお持ちだったことが

うかがい知れます

 

自分の不遇さを

生まれや周囲の人や社会のせいにし,

恨みつらみを言う暇があれば,

自分の人生を創造すればいい

 

こんな濃厚なメッセージをさらりと言える

かっこよさが,ただただ輝いて見えます

 

ではどのように人生を創造されたのでしょうか

 

In order to be irreplaceable,

one must always be different.

かけがえのない人間になるには、

常に他人と違っていなくちゃ。

 

他人と違っていること

これは,

とかくステレオタイプな「日本人論」では,

日本人が一番苦手とすることのように語られます

日本人は集団ありきで,  ルールを守り画一的に

没個性の中で生活することをよしとする,

とするものです

 

ですが,  先日東大のホームページで

次のような趣旨の記事を見つけました

tsuputon7.hatenablog.com

 

文系理系問わず,様々な分野での

最新の研究を比較検討した結果,

実は日本人は

欧米人以上に「集団主義的」ではない

と結論するものです

 

例えば,日本古来の職人の「匠の技」が,

ここにきて世界的に注目されていますが,

よくよく考えてみますと,

職人の世界は同僚とも切磋琢磨する意味では,

伝統は守っても個人主義的側面が非常に強く,

そう考えますと「人と違うこと」が

最終的に求められているのだとも解釈可能です

 

シャネルさんの仰る「かけがえのない人間」は,

実は日本の「職人」に相当する,

他に真似できない人間のことだとも

考えうるのではないでしょうか

 

そんなシャネルさんの意識は

時代の潮流に流されるものではありませんでした

 

I grew strong by swimming upstream

against the current.

私は流れに逆らって

上流へと泳ぐことで強くなったの。

 

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続きまして,「男」についてのフレーズです… 

 

As long as you know men are like children,

you know everything.

男たちは子どものようなものだと分かっているなら、

あなたはすべてのことを分かってるわ。

 

すべてですか! 参りました!

 一女性として社会の中で立派に起業し,

現在もなお世界的なブランドであり続けられている

大会社を起こされた方だけあります

すべて,お見通しだったのです

 

I never wanted to weigh more heavily

on a man than a bird.

男の人に小鳥の重さほどの

負担もかけたいと思ったことはないわ。

 

「小鳥」…

なんとコケティッシュな比喩でしょう!

tsuputon7.hatenablog.com

 

 

ではズバリ,  シャネルさんの美学は? 

 

Dress shabbily, they notice the dress.

Dress impeccably, they notice the woman.

下品に服を着ると、人々はその服装を見る。

上品に服を着ると、人々はその女性を見る。

 

どんなに高価で立派なものであろうと,

いわゆる「服に着られている」状態ですと,

服のための自分であって,自分のための服ではない

それがシャネルさんのいう「下品」です

 

あくまで来ている人その人を際立たせるのが,

服装の役割である

シャネルさんの一貫した美学でした

 

I love luxury.

And luxury lies not in richness and ornateness

but in the absence of vulgarity.

Vulgarity is the ugliest word in our language.

I stay in the game to fight it.

私は贅沢が大好きです。

というのも、贅沢とは富裕さや派手な装飾にはなく、

下品でないことにあるからです。

下品こそ、私たちの言語で最も醜い単語です。

私はこれと闘う仕事をしています。

 

下品でないことが贅沢だとしますと,

シャネルさんにとっては, 

一般に言われています「贅沢」の大半が下品だ,

と見えていたのでしょう 

 

下品との戦い

それがシャネルブランドの根幹をなす目標でした

 

シャネルさんはスノッブな,

俗物根性でギラギラした

見栄をはる富裕さや派手さを,

極端に嫌っておられました

 

There are people who have money

and people who are rich.

世の中には、お金持ちな人と

豊かな人ってのがいるわ。

 

心のホームレス状態のことを

下品と仰りたかったようです

 

そんなシャネル美学の真髄は,

次の一言に込められています

 

Simplicity is the keynote of all true elegance.

シンプルさはあらゆる本物の優美さの基調音よ。

 

tsuputon7.hatenablog.com

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20世紀の初めに,  いくら自由の国フランスと言え,

女性一人で起業しそれを拡大していくことは,

想像絶する多難な道だったことでしょう

今ではフランスのみならず,

世界の女性起業家の先駆者として,

多大な尊敬を集めておられるシャネルさんは, 

自らの経験に裏打ちされた

ただただ「強い人」でした

 

The most courageous act is

still to think for yourself. Aloud.

やっぱり、いちばん勇気のいる行動とは、

独りで考えること。

大声で言うこと。

 

最後に,

自ら実行されたからこその

説得力沸き立つ至言です

 

If you were born without any wing,

overcome any obstacle

in order to grow yours.

翼を持たずに生まれてきたのなら、

翼を生やすために、

どんな障害も乗り越えなさい。

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

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ココ・シャネルのイニシャルから発案されたロゴマーク

 

若かりし日のココさんが,

Cのロゴを記した2枚の薄紙を手にしていた時に,

片方の薄紙が偶然裏返り,反転しました

ココさんは反転したロゴと通常のロゴを

何気なく重ねてみました

こうしてCが対照的に組み合わさった

あのロゴマークが生まれました