Dec.2.2017
ここ数日の雨や曇り模様の天気が続いた後,
今日は東京は朝から久々の快晴です
脳内のセロトニンが必然的に出るからでしょうか,
単純に幸せ感に浸っています
気分概念は大事ですよ,
と,小生の恩師である美学教授が
口癖のようにおっしゃっていました
なるほどそうだなぁ,と,今になって実感する次第です
その先生は時折
偉人の名言を授業中紹介してくださいました
実に幅広いレパートリーで
小生たちを楽しませて下さいました
小生に学者にとってのエポケー(判断停止)の大切さを
染み込ませて下さった方です
その頃からどうしても頭から離れず,
時折小生の無意識からふわっと浮上してくる幸福論が,
ガンジーの奥ゆかしさが感じられる名言でした
それは次のようなフレーズです
Happiness is when what you think,
what you say, and what you do
are in harmony.
幸せなのは考えることと,
言うことと,することの
調和が取れている時である
このことばの何が気になったかといいますと,
通常「言動一致」で発言と行動は一致させるべきだ
ということはあちらこちらでお見受けするのですが,
ガンジーの場合
1行目の「考えること」が含まれているのが
普通でないと思うのです
つまり思考と言動が調和しない限り調和しない限り
今日はしない限り調和しない限り
幸せは無いというメッセージとなります
思考の自由とは
自分の頭の中で何を考えようが自由である
という意味ですが,実はこの発想自体人類史の中では
割と最近のもので,古来時の為政者の言うままに
思考することすらコントロールされてきたのが常でした
ともすれば頭の中でさえ
簡単に他者の情報にコントロールされやすい昨今,
今更ながらに考えさせられることばです
そうした思考が言動とハーモニーを,つまり幸せを
たった1人で始めて
大英帝国からインド数億人の独立を成功させた
ガンジーを想いますと
ブッダの次の名言も思い出されました
Thousands of candles can be lighted
from a single candle,
and the life of the candle will not be shortened.
Happiness never decreases by being shared.
何千ものろうそくも
一本のろうそくから 灯されうるが,
それでもそのろうそくの命が短くなることはない
幸せは分かち合われても決して減らない
なんと美しいフレーズでしょう!
ろうそくの火はいくつのろうそくの火に移っても
その本来のろうそくの火がなくなることはない…
同様に幸せはいくら分かちわれても決して減らない
知恵と慈悲のバランスを常に強調された
知恵が火で,それを他者に点火していく行為が
慈悲に当たるように小生には思われます
不幸は分かち合われれば減る気がしますが…
続きまして、我らがゲーテの名言です
He is the happiest,
be he king or peasant,
who finds peace in his home.
国王であれ,農民であれ,
家庭に平和を見いだせる者が
もっとも幸せである
やっぱり家庭が平和でないと
自分の存在基盤なわけですから
幸せでありようがないですよね…
ゲーテ自身,決して家庭生活そのものは
一生幸福と言うわけではなかったようですが,
だからこそこういう発言をしていたのかもしれません
博覧強記の天才だからこそ,
当時の農民から国王に至るまで様々な人々と接触をし,
その人たちの幸せ度合いを
否が応でも目にし続けてきた結果,
やはり家庭が平和でないと,
という結論に至ったのかもしれません
ところで, そういえば龍之介がこんなこと言ってました… ↓
確かに,
ことばというのは
過去を記録し未来に備えるためのものであり,
まさしくこの「いま・ここ」には全く関係のないものです
ことばにしてしまったらそれは過去ですから,
永遠の今ではないです
でも
「幸福とは幸福を問題にしない時をいう」
と幸福論を語っている龍之介は
幸福ではなかったのかなあ…
土曜の朝からゆるゆる
こんなことを考えているだけでは
せっかくのお天気がもったいないので,
散歩に出かけることにします
考えることと言うこととすることが調和しないと
幸せにはなれませんから!
それでは、このへんで
ワインじゃありません,水出しハイビスカス&ローズヒップ by ポンパドゥールです