tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

「世界共通の『笑い』」の美学

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                 Oct.27.2017

 

いよいよ来週火曜日10月31日がハロウィンディですが

本日金曜日ぐらいから週末にかけて

都心部ではお祭り騒ぎが予想されるから

DJポリスはじめ警察が交通規制等をすると

今朝がたNHKのニュースが言っていました

 

大雨と台風の影響が懸念されますが

仮装して参加する方々はむしろそれを逆手に

面白く捉えるんでしょうか

 

小生はあくまで傍観しつつ

テレビ画面を見て, あーそういう格好もあるわけね

位の楽しみ方しかしない

ハロぼっちですが

お祭り騒ぎに参加はしないで見ているのは大好きです

 

今回はそのハロウィンで

笑いを取りたいと考えている方々に

何らかのヒントになるかなと思われる美学

のお話をさせて頂こうと思います

 

 

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アンリ・ベルクソンはフランス人哲学者で

生の哲学」を唱えた

ダイナミックな思想で知られています

生の力動図式とか

文字を見るだけで激ポジティブな方だと分かります

『笑い』いうユニークな著作も残しています

(岩波文庫で邦訳が出ています)

 

小生は大学4年生の時に美学の授業で

このベルクソンの『笑い』を原書で読むという

ゼミに出ておりました

なぜ美学で笑い?と当初思ったのですが

笑いの中に無意識なりにも我々のアートがあると

教授の説明を受け, 深く納得いたしました

 

ベルクソン曰く

人間性, 無感動性, 社会性が笑いには必須であり,

特に無感動性というのは「共感しない」ことで,

相手との客観性を保ち優越感につながらないと

笑いは起こらない, とした点は

刮目ものです

 

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世界共通の「笑い」:ハロウィンでウケる?!

 

小生がゼミを受けた中で

当時, 特に印象深かったのが

世界共通の「笑い」についてのお話でした

 ベルクソンは3つの要素を挙げています

 

① 動物が人間的な動きをする

② 人間が機械的な動きをする

③ コケ 

 

順を追って見ていきますと,

 

 ① 動物が人間的な動きをする

 

確かにペットなどが人間っぽく微笑んだりすると

笑っちゃいます

ミラーリングと言うやつですね

飼い主さんの笑顔に自分も鏡の如く合わせて

一体感を感じたいという

実家に昔いましたヨークシャテリアが

エサを欲しがるのに焦らすと, ニヤ一っとしてました…

戦略的笑顔は, 犬も人も, ズルいものです

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② 人間が機械的な動きをする

 

代表例としましては, チャップリンです

『モダン・タイムス』で

大量生産のベルトコンベアの管理をしているはずの

チャップリン

気がついたら自分の体が機械のように動いていて

全身コンベアに吸い込まれてしまうという彼一流の

未来予測的パラドックスも含んだ

笑いのネタになっていました

 

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ちなみに「ムーンウォーク」は

マイケル・ジャクソンが流行せたから

カッコイイのであって, 常人が音楽なしにやったら

ギャグでしたよね…

アホの坂田師匠とか…

 

③ コケ

 

そして, まさしくコケること!

たしかに, そういえばですが,

ビートたけしさんが

今でもバラエティー番組などに登場したときに

ヅラメガネで杖つきながら絶妙な所でコケてしまう

分かってはいても周りは笑わされてしまう

笑いのツボ必ず捕まえられる「鉄板」ですよね

昔見たTV番組で

パプア・ニューギニア先住民族を笑わせる

という企画で,

「コケ 」が最強でした‥.

チャップリンも, 吉本新喜劇も, ドリフも, コケてますね…

 

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もしハロウィンで仮装するだけでなく

着実に周りの方々も笑いに巻き込みたいとお考えの方,

御提案までですが,

以上の3つの点を参考にして頂くのはどうでしょうか

(モテるかどうかは定かではございません, あしからず...)

 

例えばですが

動物の格好して,

その動物が人間的な仕草をし(くまモンだ!),

人間らしさを出したときに, 突如,

機械的なロボットダンスをして,

最後コケる

もしくは逆流して

コケてから

ロボティックに立ち上がり,

人間的にダンスをしてしまう

動物の着ぐるみを着たものとか

 

ミッキー, どらえモン, くまモン, キティちゃん,

その他, ゆるキャラというゆるキャラの大半が

動物なのに「人間的」動き

してますね・・・

 

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意外と応用の利くポイントかもしれません

そもそもハロウィンは古代ケルト起源の

こちらで言うお盆のようなもので

ご先祖様との霊的交流のお祭りなわけですが

もはや日本のハロウィンは日本のハロウィンであり

日本人的に楽しめればめでたくて良いのではと

個人的には思います

江戸末期の「ええじゃないか」に代表されるように

仮装大好きな我が国民性ですし

外来のものであろうと

「我流でも, とにかく楽しむ」

のは, 

日本古来のお家芸, 加工文化であり

立派なミーム(文化的遺伝子)だと思います

 

ちなみに先週末

アメリカ人の友人アレックスと会食し

ハロウィンの話題になったときに

徐に,

 

In the US, only children are major figures,

but here in Japan, young adults enjoy it most…

Why?

(アメリカでは主役は子供たちなんだけど,

日本では若い大人たちが一番盛り上がってるね…

何で?)

 

と聞いてきましたので, 思わず

 

Just because of Shinto magic!

(そりゃ, 神道のマジックのおかげだよ!)

 

と答えましたら, 肩をすぼめて笑っていました

 

彼の目に「共感」はありませんでした(笑)

 

それでは, このへんで

Happy Halloween!!

 

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