Claude Monet: Garden at Sainte-Adresse
July.9.2018
フランスのパリ生まれの画家です
印象派を代表する存在として,
世界的に今も広く愛され続けています
モネの絵はいつ見ても,
小さくてもどこかに
幸福感を見つけられます
何かのメッセージと言うよりは,
ただただ,描いていて楽しかった,
という「よろこびの跡」
な気がしてなりません
本日はこの,クロード・モネの
名言をいくつかご紹介したいと思います
(和文拙訳)
まずは,モネの「願い」からです
My wish is to stay always like this,
living quietly in a corner of nature.
私の願いはいつもこのように
自然の片隅で静かに暮らすことだ
モネの画風は,基本的に自然が主体で,
人物を描いたとしても,
ほとんど自然の中にいる人たちでした
何も手を加えることのない
日常的自然の中に,
ひたすら美を追求しようとしました
I am installed
in a fairylike place.
I do not know where to poke my head;
everything is superb,
and I would like to do everything,
so I use up and squander lots of color,
for there are trials to be made.
私は妖精が創ったかのような所に
すっかり落ち着いている
私は自分の頭をどこに突っ込んでいいのやら
わからない
全てが最高だ,
そしてどんなことでもやりたい
だから私はたくさんの色を
使い果たし無駄にする
というのも,試されるべきことが
いろいろあるからだ
何と幸せな方でしょう!
「妖精のような場所」に住んでいて,
「全てが最高だ」と言い切れるのですから!
たしかにモネの作品のとらわれのなさから,
その幸福感は自然と溢れ出ていますが…
Bridge over a Pond of Water Lilies
ではモネは,芸術家とは
どのような存在だと
考えていたのでしょうか?
No one is an artist
unless he carries his picture in his head
before painting it,
and is sure of his method and composition.
絵を描く前に自分の頭の中にそれがなく,
自分の手法と構図に確信がないなら,
誰も芸術家ではない
イマジネーションがないなら
芸術家ではない,
ということになります
ある意味で完璧主義の側面もあった
と言います
本人はこれほど「明るい」絵を描きつつ,
こう仰っています
My life has been nothing but a failure.
私の人生はずっと失敗だった
人知れずの苦労はやはり
相当なものだったのでしょうけれど,
絵からは「苦悩」が見当たらないのが,
モネの特徴とも言い得ます
Color is my day-long obsession,
joy and torment.
色は私が一日中取り憑かれ,
楽しみ,苦しんでいるものだ
Japanese Footbridge, Giverny
モネの作品に込めるメッセージは
極めてシンプルなものでした
People discuss my art
and pretend to understand
as if it were necessary to understand,
when it's simply necessary to love.
みんな私の作品を論じるけれど,
まるで理解する必要があるかのように
理解しているふりをするが,
好きになってくれるだけでいいんだよ
Apples and Grapes
モネは海をこよなく愛しました
I pass my time in the open air on the beach
when it is really heavy weather
or when the boats go out fishing.
本当に激しい天候か,
船が魚釣りに出かけたときに,
私はビーチで広い空の下,過ごす
海に自分の人生の模範を
見出しているかのようなコメントが
ありました
It is extraordinary to see the sea;
what a spectacle!
She is so unfettered that one wonders
whether it is possible
that she again become calm.
海を見ることは普通じゃない体験だ
なんという光景!
海はあまりにもしがらみがないので,
もう一度なぎになることができるのかどうか
と思ってしまう
The Manneporte (Étretat)
モネはまた,有名な『睡蓮』を始め,
花を多くモチーフにしています
I am following Nature
without being able to grasp her,
I perhaps owe having become a painter
to flowers.
私は自然を理解することなく
ついていっている
おそらく画家になれたのは
花々のおかげだ
こちらは,「モネのひまわり」です
Bouquet of Sunflowers
また,池,湖,海といった,
「水」もたくさんモチーフにしていました
I will do water -
beautiful, blue water.
私はまさしく水を撒く
美しく,青い水を
Morning on the Seine near Giverny
印象派の中でもひときわ
独自の境地を追求し続け,
他に追随を許さないほど
ピュアなまま美を追い続けたモネ
「永遠の子ども」でいる自覚もあったまま,
ひたすら自分を信じ貫いた生涯でした
I have always worked better alone
and from my own impressions.
私は一人で,自分自身の印象から,
より良い仕事をいつもしてきた
それでは,このへんで
Camille Monet on a Garden Bench