tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語の名言:不可能と思えることであっても、まるで可能であるかのように扱うことだ。(ゲーテ)

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                                                 March.18.2018 

 

 

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは,

1749年,ドイツに生まれた詩人・劇作家・

小説家・自然科学者・政治家・法律家です

 

『若きウェルテルの悩み』や『ファウスト』など,

数々の世界文学に名をどろかせる名作を

世に残しました

自然科学者としての代表的な業績は『色彩論』で,

いまだに研究が続けられています 

 

以前より何度か記事にさせて頂きましたが,

ゲーテは小生にとって起爆剤といいますか,

何か根本的に気分を刷新したい,

新しく自分の視野を開きたいと思う時に,

うってつけのメッセージを与えてくれる,

貴重な存在です  

本日はこのゲーテの,主にこれまで記事に

してきませんでした名言のいくつかを

ご紹介したいと思います

 

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まずは,  常日頃の心構えについてです

 

We must always change, renew,

rejuvenate ourselves;

otherwise we harden.

我々はつねに、自らを変え、再生し、

若返らせなければならない。

さもなくば、凝り固まってしまう。

 

ここでのキーワードは「変化」です

自分以外の環境や他者を変えようとしたり,

変えたりすることに,気づけば

多大な時間とエネルギーを費やしてしまい,

肝心の自分自身を変えようという気持ちには

なかなかなれないものです

 

ですが,

自分を変えなければ凝り固まってしまう

昨日までの自分と今日これからの自分は,

相関関係はあっても因果関係がある必要はありません

このことは,  

時代を超えてアドラーも指摘していました

tsuputon7.hatenablog.com

 

 

自分を変えるということは,すなわち,

自由を謳歌するチャンスにつながります

 

He only earns

his freedom and existence,

who daily conquers them anew.

自由と存在は、

日々それを新たに勝ち取る者のみが、

受けるに値する。

 

惰性的な生を送っているときには,

逃避はあっても自由はありえません

エーリヒ・フロムは,

束縛なき自由はありえない

と言いました

ということは,自由であるには

「束縛」が一体何なのかを見極める必要があります

 

ゲーテが「日々それを新たに勝ち取るもの」

と言うフレーズで言わんとしているのは,

そうした「束縛」を見据えた上で,

透明な鳥籠を開けて,  羽ばたく勇気がある人

のことではないでしょうか

 

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続きまして,  問題解決についての

現実的なアドバイスです

 

Man is not born to solve the problem

of the universe,

but to find out what he has to do;

and to restrain himself

within the limits of his comprehension.

人は、全世界の問題を

解決するようには生まれていない。

しかし、自分の限られた理解力のなかで、

自分がやらなければいけないこと、そして、

自制しなければいけないことは見出せるはずだ。

 

だれも真に万能な人はあり得ません

ですが,  自分の心身とその関わることのできる

範囲のことに関して理解すると,

やらなくてはいけないこと,  逆に

控えなければいけないことが出てきます

この双方を見極めた上で,

精一杯真摯に対処していく

 

まるでイチローを始めとする,

トップアスリートのことばのようです

tsuputon7.hatenablog.com

 

  

次に,  実に興味深い「メディア論」です

 

I have been feeling relieved

and really good,

after quitting reading a newspaper.

They are worrying only about others,

and tend to forget their duties around.

新聞を読まなくなってから、

私は心がのびのびし、

実に気持ちが良いです。

人々は他人のすることばかり気にかけて、

自分の手近の義務を忘れがちです。

 

ゲーテの時代から

新聞は気持ちのいいものではなかったのです!

おそらくは,  あの頃から,今日と同様に,

ネガティブ8割・ポジティブ2割位の配分でないと,

「大衆受け」しなかったのではないでしょうか

 

これは時代を超え国境越えて,

ジャーナリズムに普遍的な現象だそうです

 

他人の不幸は蜜の味… 

ジャーナリズムの情報に気がつけば

惰性的関心を寄せてしまう理由の大半が,

自分とは直接に関係がないことだからでしょう

 

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ゲーテはまた,政治家さえやっていました

様々な人との交流の中で,

しみじみと次のような思いを持ったのでしょう

 

Only those who cannot control their own minds

try to control the will of their neighbors.

自分の心を支配できぬ者に限って、

とかく隣人の意志を支配したがるものだ。

 

だから,忖度とか…

 

これは後年,

心理学で常識化しましたコンプレックス理論で,

自分の劣等感を無意識に抑圧してしまい,

それを投影しやすい相手=隣人を

コントロールすることにより,

優等感を味わいたいとする,

姑息な人間心理をついたものです 

 

つまり,

優等コンプレックス=劣等コンプレックスなのです

 

他者との比較からコンプレックスが生じます

コンプレックスのない人間はありえないかと

思いますが,  少なくともその影響が少ない人は,

他者とは無比較の境地にあろうと

心がけているはずです

 

汝自身を知れ

 

ソクラテスの名言はゲーテにも反響し,

いつまでも響いています

 

To overestimate and underestimate oneself

are both great faults.

自分を過大評価するのも、

過小評価するのも、

共に大きな誤りである。

 

 

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とにかく,  ゲーテには毎度の如く励まされます

端的明瞭で力強いそのコメントは,

何回見ても新しいです

 

It is only by energetic activity

that you can overcome unpleasant things.

ただ、はつらつとした活動によってのみ、

不愉快なことは克服される。

 

不愉快なことがあったとき,

ウジウジダラダラしていても,埒があきません

むしろそのことを後悔したり恨んだり,

ネガティブな感情が募るばかりです

 

それを突破するには何であれ,

小さくても良いので,

元気ハツラツに新しいことをするに限ります

 

さらにギアチェンジしたゲーテです… 

 

During your life, never put off anything;

try to fill your life performance after performance.

生きている間は、なにごとも延期するな。

あなたの一生を実行また実行で満たそうとしなさい。

 

 

そして,  とどめの至言です

 

You should deal with what seems to be impossible

as if it were possible.

不可能と思えることであっても、

まるで可能であるかのように扱うべきだ。

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

 

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