tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

南方熊楠展最終日探訪記

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 南方曼荼羅

                                                March.5.2018 

 

 

昨日朝方,4時くらいに目が覚め,

そういえばいつまでだったかなと思い,

東京上野の国立科学博物館でやっています

南方熊楠生誕150周年記念企画展の

ホームページを見ましたら,

何と,昨日が最終日!

 

先日,熊楠の名言の記事を

書かせていただきました

tsuputon7.hatenablog.com

 

記事をお読み頂いた

熊楠に大変造詣の深い

やんごとなきお方からの,

熊楠展に行かれた感想を

リアルに聞かせて頂きました

そして,幼少期和歌山県白浜にある記念館に

幾度となく行っておりました小生は,

そのお方に,必ず見に行きます!

と申し上げた手前,

花粉にもめげず万難を排して行くしかない,

と決心し,行って参りました

 

いくら日曜日で最終日とはいえ,

マニアック度の高い熊楠のことだから,

オタク系のおじさまやお兄さん方が

ちらほらいるだけで,

ゆっくり見られるだろうと踏んで,

いざ向かいましたら…長蛇の列!

しかも,7割近くが女性!

 

呆然とする小生を喜ばせましたのは,

フラッシュ焚かなければ撮影OKとのことで,

iPhoneで静かに,好き放題撮ってきました

 

撮りながら,小学生時代に,

字,ちっちゃっ!

と,ひたすら驚いた記憶を追体験できました

 

本日はその「撮れたて」画像を

ご紹介したいと思います

 

ただ,学問的なディーテールは専門書にお譲りし,

「こんなのがありました」というご報告に

とどめさせていただきます

ある意味で,

小学生の頃から成長してない部分の目線が

お伝え出来れば,本望です

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上野恩寵公園入口の桜です

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てくてく5分ほど歩き,

国立科学博物館の入り口へ

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やっぱり,そんなに人いないよねと思って

地下入り口に向かいましたら群衆の皆さんが

既に粘菌の如くカオス化されつつも

自己組織化されてました…

 

入って,まんじりとも動かず

真剣に解説を読み込まれている人だかりを避け,

初めてケース前に来れたのが,

こちらです

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直筆サイン入りの採集箱

 

その横に「菌標本」と書かれたかなり大きな木箱

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さらに,微細藻類プレパラート入れ

カッコイイ!

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この頃から,

一眼レフで「ガシャッ,ガシャッ」とされる画面左の方と

撮影アングル権を巡り,無言でしのぎを削りあいました…

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熊楠が昭和天皇に粘菌サンプルを献上した時の

キャラメル箱と同じもの&デスマスク

不可思議なマッチング

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藻類標本

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菌類標本

100年以上経ってるとは思えません

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モダンアートの格好のモチーフになりそう

 

そして,いよいよ来ました,

菌類スケッチと英語コメント

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熊楠のキノコ愛がひしひし伝わります

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右ページ下の絵の淡い色づかいに見とれました…

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寄ると,こんな感じです

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毛筆で筆記体,しかも一文字一文字が

ネットの普通の活字より小さいんです!

これです,これ!数十年前,

わけもわからず見入った記憶が蘇りました…

 

キノコの「J」みたいなスケッチにも

愛情を感じます

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メモの入れ方,消し方,ランダムネスが

もはやアートです

 

ランダムと言えば,『十二支考』のメモが…

熊楠の脳内を表すかのような,文字曼荼羅

右端の筆算は家計簿?

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もうこんなにしっかりした

原稿用紙があったんですね

名前に気合を感じます

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とにかく楽しい感じ

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全体の構図,色使いからも

生命の躍動感が伝わってきます

メモがやっぱりどこか

「かっちり」していないところが,

なんだか個人的に共感できてしまいます

 

小学生の時に

なんで学校の先生は

字はきちんと真横に同じ大きさで書きなさい

って言うのに,熊楠の字は揺れてて,

後書きメモも斜めになってるんやろ?

でも,偉い偉いってみんなに言われてるんやから,

こんな字書く大人になってもいいんや!

と,くせ字の小生は嬉しくなった記憶が,

ふわ〜っと想い出されてきました…

 

田辺図書館の書物を書写した抜き書き

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こんなに写して…

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 あ,終わり?

 

 

 

…という感じでした

 

やんごとなきお方のお話しですと,

専門家が,熊楠のことを把握するには

あと50年は必要だと仰っているのだとか!

 

展覧会の人混みに

同化するすべを知らない小生ですが,

なんだか今回は自己流で楽しめました

 

何で岡本太郎とか熊楠のような奇才は,

日本が嫌で海外に飛び出して帰ってきたのに,

生前は艱難辛苦を舐めさせられた挙句,

没後評価が高まるんだろう…

ゴッホともまたなんか違う理由な気が…

と,会場を後にして,てくてくたそがれました

 

すると,

そだねー

って,相づちが!

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ハッと我に帰りますと,

東京初の世界遺産

国立西洋美術館敷地内に,

一緒に「考えてくれる人」が!

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

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