tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語で名言を:来た球を打て!(長嶋茂雄)

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                                              March.4.2018 

 

 

長嶋茂雄さんは言わずと知れた,

ミスター・ジャイアンツです

その言動,一挙手一投足が,

自動的に伝説となってしまうほどの人物です

 

監督時代,ホームランを打つ指導をされたときに, 

  ブーンと打つんだ

と言って,

選手たちを惑わせたそうですが,

原・元巨人軍監督だけが理解できたとか…

 

あと,中畑・元DeNA監督が選手時代に,

ミスターから,

  どうだ,今日の調子は?

ちょっと良くないんですよ,と答えたところ,

  バカ,熱があっても絶好調って言うんだ!

と言われ,

その後,例の「絶好調!」

が彼のキャッチフレーズに決まったのだとか…

 

また,  お寿司屋さんの食レポの録画中,

ミスターが「鯖は好きですか」と聞かれ,

   う~ん,サバねぇ,サカナへんにブルーですかぁ

とお答えになったとか… 

 

ともかく話題に事欠かないミスターです

小生は阪神ファンではありますが,

ミスターだけはとりあえず刺激的なので,

どうしてもそのことばが幼少期から気になっていました

 

本日は,その中でも「啓発」と思われる名言を

いくつかご紹介したいと思います

(英文拙訳)

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ミスターと言えば,  

あの土壇場での勝負強さを支えた

メンタリティが気になります

それを端的に表す名言をいくつか… 

 

    デビュー開幕戦でも

    4連続三振。

    監督としても

    最初は最下位。

    あとはよくなるばかりだ

    と思うしかなかった。

    In the game of my debut,

    I had 4 struck outs.  

    As a coach, in the first year,

    we came last;

    I had no choice but to think

    everything would only go better. 

 

デビュー時から監督の時まで,

変わらなかったようです… 

 

    挫折してもプライドは失わない、

    それは努力しているからだ。

    Even if I am frustrated,

    I never lose my pride,

    because I have been making efforts. 

 

小平奈穗さんも,

努力していたから緊張しなかった,と

今回はおっしゃっていました… 

tsuputon7.hatenablog.com

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さらに,

ミスターの究極の「激ポジ」を表す一言が… 

 

   口惜しかったさ、そりゃもう。

   でも、あれほどいい三振もなかった。

   あれほど生きた三振というのもなかった。

   Of course, it was so regrettable!

   But there was no better struck out like that,

   no living struck out like that. 

 

「いい失敗だった」と自分を褒めること,

心底それができる選手は,

決して落ち込むことはないでしょう

ミスターは

「生きた三振」を振った瞬間から,

次の打席を考えていたのです!

 

このようですから,

ミスターにとってスランプなどあり得ません

 

   スランプなんて気の迷い。

   ふだんやるべきことを精一杯やって、

   土台さえしっかりしていれば、

   スランプなんてありえない。

   Being in a slump must just being confused.

   If you always do what you have to do ,

   and your base is steady,

   there will not be any slump.

 

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次に,  ミスターにとっての

「プロフェッショナル」のあるべき姿とは… 

 

   努力してますと

   練習を売り物にする選手は、

   プロフェッショナルといえない。

   Those who say they are making efforts

   and selling their practice

   can’t be called professional. 

 

今の若い選手たちはどうなのでしょうか…

 

時代が時代ですから,

セルフエクスキュースが

常識化しているような昨今では,

すぐに「自分を褒めてあげたい」」という

メンタリティーの「プロ」も多い気がします

それでは,マイケル・ジョーダン

冗談じゃないよ,ということでしょう… 

tsuputon7.hatenablog.com

 

ですから,  ミスターはこう言います

 

   プロなら陰の苦労や苦悩を

   人前でみせるべきでない。

   A professional shouldn’t show

   their secret trouble or suffering in public. 

 

こんなミスターですから,

弱音もユニークです… 

 

    長嶋茂雄であり続けることは、

    結構苦労するんですよ。

    To keep myself Shigeo Nagashima

    is rather troublesome. 

  

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やはり高度経済成長期の日本の

精神的支柱になった方だけあります

ことばの全てが自然発光しているかのようです… 

 

  英語で「サムシング」といいますね、

「何か」。

  そのサムシングをつかむのは、

  理論でもトークでもない。

  やっぱり

  心と心のぶつかり合いですよね。

  They say ‘something’ in English, ‘something’.

  To catch that ‘something’,

  we don’t need a theory or a talk;

  in the end, we need the clash

  of the heart and the heart.

 

He is something.

と言いますと,

「彼は立派な人だよ」と,

かなりポジティブなニュアンスが入ります

ミスターはネイティブな,

正しい英語の「サムシング」を

ご存知だったと思われます… 

 

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やはりミスターは常人ではありませんでした…

 

戦後日本に突然変異的にお生まれになった,

無比無類のプロ野球選手…

 

大リーグ移籍の話もあったようですが,

「私はイングリッシュがどうも苦手で…」

と仰ったのだとか

 

集団主義的で同一性を同調圧力で求めてくる

日本社会にあって,

誰しもが当時憧れの存在と思った,

単独で異質極まりまりないヒーロー

 

実は日本人は個々に心の奥底で,

逆説的に集団主義的でないのかもしれません

 

東大のホームページに,

「『日本人は集団主義的』という通説は誤り」

と題した研究発表もされているくらいです

tsuputon7.hatenablog.com

 

ともかく,  まさに「一世風靡した」ミスター…

そのミスターの生きる上での哲学とは? 

 

何かに感動しながら

日々新たな気持ちで挑戦して行く。

これこそ生きる上での

一番の王道と言えるのではないでしょうか。

Keep being moved by something,

and challenging every day with refreshed feeding:

this may be said to be the best King Road to live. 

 

だから,  こう仰れるんですね… 

 

    来た球を打て!

    Hit the coming ball!

 

それでは,   このへんで

ごきげんよう

 

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