Nov.15.2017
読書の秋...
そう言えば最近, iPad ばっかりに向かっていて,
まとまった読書をしていないなあ,
と思い, 本棚をがさがさしてみました
美学・芸術学・哲学・心理学あたりが主なのですが
縦列にしていました棚の奥の方から
シェークスピア関連のものが数冊出てきました
学生時代, シェークスピアの大家と言われる大先生の
授業を取らざるをえず, 泣く泣く出席していたことを
思い出しました
というのも, 原書の英文でだと1行目に主語があって
その動詞が出てくるのが
下から3行目だったりするんです!
~は, ~で,~で,~で,~なんだけれど,
ある時~と~したら,ときめいてしまって,
それは何故かというと, ~で,~で,~で,
~だったのに, ~と~で,~で,~で,~したら,
恋に落ちたからだ
こんなイメージです!!
しかも大波のようにこれが時折反復されて…
と, 昔を懐しんでおりましたら, 格言集の中に
目にとまりましたフレーズがありましたので,
端的な短文を3つほど
御紹介したいと思います
まず, 一つ目
One sorrow never comes but brings an heir.
That may succeed as his inheritor.
ある悲しみは必ず次の悲しみを伴ってくる
その悲しみの跡継ぎとなるような次の悲しみを
1行目の but はやや堅い用法で
that…not~ の役割ですので,
that doesn't bring an heir
と考えられます
heir は air と同音で「エア」, 「相続人」です
これごと one sorrow を説明していて, 直訳だと
「相続人をもたらさないある悲しみ」となります
2行目の succeed は
「成功する」ではなく「引き継ぐ」
inheritor は「跡継ぎ」です
いわゆる, 「負の連鎖」ですね…
喜怒哀楽表現は超一流なわけで,
どこまでもエグリますね…
泣きっ面に蜂?
お次は
Sweet are the uses of adversity,
Which, like the toad, ugly and venomous,
Wears yet a precious jewel in his head.
逆境が役に立つと実に甘美なものである
それはガマガエルに似て醜く, 有毒だが,
その頭の中には宝石をはらんでいる
1行目は元々 The uses of adversity are sweet で
sweet を強調するため語順がひっくり返っています
直訳すると「逆境の有用性は甘いものだ」となります
2行目の Which は adversity のことで,
ugly の前に being が略されています
yet は「しかし」
...逆境もいつか役立つと思って耐えてればいいのか…
最後は, こちらです
The miserable have no other medicine
but only hope.
不幸を治す薬は希望しか外にない
The miserable は本当は「不幸な人々」
no other A but B で, 「B 以外他に何の A もない」
イディオムだと
but は「~以外」の意味になることが多いです
ですから, この名言は直訳すると,
不幸な人々は希望だけしか, 他に何の薬も持っていない
となります
たしかに,
本人の不幸感は何らかの形で自分の脳内で,
ならないと, 消えないし, 幸福感も得られないって
脳科学では言いますもんね…
とにかく, 何だか無性に本が読みたくなってきました!
では, 激ポジのゲーテ様にオオトリをお願い致します
What is not started today
is never finished tomorrow.
今日始めなかったことは
明日終わることはない
はいっ, たしかに仰るとおりでございます!
それでは, このへんで