秋の竜安寺石庭
Oct.22.2017
たまたま芭蕉全集を見ていましたら
聞き覚えのある次の句に遭遇しました
秋深き隣は何をする人ぞ
こ, これは, 積極的他者の温もりだ!
と, ひとりドーパミン出してしまいました
この句の英訳も見つかりました
芭蕉を海外に初めて紹介された
ドナルド・キーン氏によるものです
Autumn has deepened
I wonder what the man next door
Does for a living ?
以下はキーン氏の解釈です
宿の中で音が聞こえます。
その人の顔は分からない。
でもその音を聞いて、
どういう人だろうかと考える。
他人への興味の素朴な表明です。
やはり芭蕉は世捨人ではなく
社会の中に生きる人でした。
芭蕉は世捨人ではなく
社会の中に生きる人だった…
俳句という凝縮されたミームを
生涯かけて孤独に作り続けた芭蕉が
最晩年にこのような句を残していたのです
〔※「ミーム(文化的遺伝子)」につきましては,
9/21に
『あいさつも遺伝子!?:
ミーム(文化的遺伝子について)』
で, 御紹介させて頂きました
宜しければ御覧下さい〕
世界最短の詩を書いた詩人として
キーン氏がアメリカで紹介した際
「俳句ブーム」が起こったそうです
あの, 情報量があってナンボのイメージがある
アメリカの方々が,
ミニマル表現に魅力を感じるとは
スティーヴ・ジョブズに端を発し
シリコンヴァレィ等で座禅したりする
「マインドフルネス」が流行っていますが
洋の東西のミ一ムがどういう形であれ
交流するのは素晴らしいことだと思います
俳句のように短いことばで
様々なメッセージをつめ込もうとすると
イメージを心の中で働かせますから
右脳が活性化するそうです
ピート・モンドリアン『ブロードウェイ・ブギウギ』
「利き脳」のチェック方法
今では諸説あるそうですが
御多分にもれず本日も
ゆるゆるに行かせて頂きますと
わたしたちの脳には
左脳=言語的/数字的/きっちり/論理的
右脳=芸術的/図形的/ぼんやり/直感的
という<傾向>はあるようです
つまり, ものごとに対処する時
ことばが先か, イメージが先か
が人によって違うということです
ちなみに人それぞれ
この左と右のどちらかの脳が優勢かが決まっていて,
簡単に調べられるとか
所謂, 脳反射区から考えられた方法です
① まず, 手を組んで「お祈り」ポーズをした時,
右手の親指が上だと左脳が,
左手の親指が上だと右脳が
「利き脳」だそうです
② また, 腕組みをした時も同様に
右腕が上だと左脳が,
左腕が上だと右脳が「利き脳」です
これはやって頂くと分かりますが
あえて自然としてしまうのの逆にすると
面白いくらい, 強い違和感を感じます
そして,
①が小さいこと,
②が大きいこと
に対処する際の「利き脳」
を示唆しているとのことで,
大抵①=②ですが, 時に違う
「両脳」タイプの人もいるとのことです
小生は家庭教師先の生徒さんや友人たちに
これまでかなりの人数, 多分200人以上は
このチェックをさせてもらったのですが,
おおよそで宜しければ結果を言いますと,
A:①(右)=②(右):左脳派・・・約60%
B:①(左)=②(左):右脳派・・・約20%
C:①(右)≠②(左):両脳派・・・約10%
D:①(左)≠②(右):両脳派・・・約10%
昔, 御兄妹弟を同時に
家庭教師させて頂いていましたお宅で,
お兄さんがC, 妹さんがB, 弟さんがD
お父さんがC, お母さんがD
という結果が出て大笑いしたことがあります
ちなみに小生はBです
日本固有のミームとして, こうやって
小生を使って芭蕉の句は自らの存続を図っています
美にまつわるミームであれば,
ミームさん,
どうぞ, どうぞ, 小生の脳を御利用下さい
もはやそれは小生の余生をかけた本望です
とはいえ, 時に拙なくとも小生からも
何がしかのミームを生み出したくなります
そこで, 僭越ながら, 一句
台風にメディアが踊る秋深く
おあとがよろしいようで