tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

おかしすぎて笑えない友人M : 叶わぬ恋の果てに〔前編〕

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Odilon Redon : Vase of Flowers

 

              Oct.14.2017

 

Mが大学を休学した理由は

独自に「開発」した手法で人類学的見地から

アマゾン流域の文字を持たない

部族の研究をするためでした

 

ここからは前回に引き続き

彼の言った通りのことをできるだけ忠実に再現して

書かせていただきます

個人的には面白いので信じることにしています

 

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休学してからMはブラジルにわたり, 単身

アマゾン川流域のコロンビアのほうに

まさしく「奥地」へと向かっていきました

どこぞの本からか

 アマゾン川流域のとある都市の近くに

文字を持たない民族がいるという情報を得ていて

その人々と接触するためです

最初その都市で探しあてたガイドさんはいた

とのことです

もちろん向こうの部族の言葉については全く

「こんにちわ」さえ知りませんでした

 

ガイドさんも相当苦労したようですが

可能な限りのチップをあげて

何とか自分の真面目な研究意図をわかってほしいと

相手方の部族の長, 村長さんに伝えてもらいました

すると1週間後許可が下りました

相当量のフルーツを「貢いだ」と言ってました

「日本円だと3,000円以上はしたわ」

と,どや顔で…

 

そして, その当日

現地で買った中古自転車に乗りリュック1つで

単身現地に臨みました

はじめ, ほぼ満足なコミュニケーションも取れない中,

「隅から隅まで」身体検査をされたそうです

そして彼らの身振り手振りからピストルを持っていない

と確かめてから,

サバイバルナイフを取り上げられただけで

そこから出迎えの儀式的な宴会を村挙げてされ

無事「研究」をスタートさせることが

できるようになりました

 

ただ, ガイドさんから事前に伝えられていたそうですが,

現地の同年代の若者と同じような行動しろ

という事だったので

ほんわか笑顔浮かべてくれる青年と仲良くなって

ずっと行動を共にしたそうです

ちなみにMはジャニーズの亀梨君似のイケメンですが,

そのMが「彼はイケメンだった」と言ってました

仮に彼の名前はWとします

彼の他にも男女関係なく多くの若者たちと

知り合いになっていきました

 

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※写真はイメージです

 

Wは村長の甥っ子で

当然のことながら村長を神のように崇め

村長には息子がいないので自分が次やるしかない

と言う旨のことを身振り手振りを教えてくれました

つまり, Wは若者の中で

トップヒエラルキーにいる人物でした

Wはすでに村長の娘さんと婚約もしているんだと

会った初日から豪語していたそうです

 

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 MARC CHAGALL : The Lovers

 

 

アマゾンでピラニアに似た魚を取ったり

名前もわからない椰子の実に似た

果物を取ったりはもちろん

 

普段の姿は腰周りだけを隠した, 

ほぼすっぽんぽん状態の裸族生活

をしていたそうです

「解放感がたまらなかった」と述懐していました

 

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もともとアウトドアなんて全く興味のなかったMが

自分でもそこを楽しめてる

という事実に非常に驚きつつ,

1ヵ月, 2ヶ月と経っていきました

 

フィールドワーク(現地調査)もうまくいって,

その「新鮮な内容」に

世界の学者に衝撃を与えるだろうと確信したことも

たくさんあったそうです

何百枚と持っていたルーズリーフも

現地の言葉をカタカナ表記にした自家製辞書とか

自分で気づいたことのメモでいっぱいになり

自分なりにも相当満足感を得ていました

 

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 ※写真はイメージです

 

カメラも子供の頃からの趣味だったそうで

フィルムも一応ちゃんと数えながら要所要所で

若者たちの仕事や喧嘩の様子なり

あとはMも御年頃でしたので,

気になる女子の写真だったりを取ったりして

充実していたそうです

とりわけ, 村長の娘さんは抜群の美女

そもそも「写真」を理解していなかった村長に

自分のパスポートを見せて理解させた上で,

いずれ世界の人たちに娘さんのこと自慢したいから

と言って許可を得,  

ツーショットも自動で撮ったりしました

しかも…

時にMは「Wには内緒よ」と誘う娘のいいなりになり

狩りをサボっては散歩をよくしました

 

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※写真はイメージです 

 

そして半年位が経ったある日

朝一番に村長がMの寝ているテントに来ると

今日お前のためだけに祭りをやる

と告げました

元来, 脳天気極まりないM

自分のためにやってくれるなんて光栄至極です

と, 心底笑顔で答え村長に受け入れてもらえた

うれしさのあまり, ガッツポーズをしてしまい

村長に「これは感極まった時にするんです」

と言うと

村長も

そうか

と言い, 一緒にポーズしてくれたそうです

 

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※写真はイメージです

 

ランチタイムから始まって宴がつつがなく進み

たけなわになった頃

村長から直々に俺の横に座れと

右側の座席を指定されました

Mは喜んで横になり

ココナッツを半分切りったような器に入れられた

白いどぶろくのような飲み物を飲めと勧められました

すごく甘くておいしかったそうです

 

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Mのためになり今までに見たことがないような

見事なキレキレダンスを若者たち中心に

みんな笑顔でMのためだけに

踊ってくれているっていうことが

ひしひしとわかるくらい,

全員とアイコンタクトし続けました

 

Mは

こういうことを自分が今後

いろんな部族とやりながら過ごしていけば

少しでも地球の平和に役立つんじゃないか

と本気で思ったそうです

そして自分の

ここにきて研究すると言う選択は

全く間違いではなかった

と, 確信しさえしました

 

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するとお酒に酔ったのか, 気づいたらMは

自分のテントの中でいつものように寝ていました

ガンガンする頭を押さえながら, それでも

楽しかった, よかった, と, しみじみ

その日の宴の事を思い出して

テントの上の隙間から見える満月をぼんやり見ながら

村長への感謝の念も心の中で言うほど

感じ入っていました

 

 

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...と,そのとき・・・

ガサガサっと, テントの後ろの方から音がしました

見ると何やら人影が・・・

夜でも次の日の朝の食事の準備をする女性とかが

作業していたりするので,

いつものことかと思い

またうつらうつらとしました

すると1人の女性がそのテントの入り口から

ハミング🎶しながら入ってきたではありませんか!

えっ!? と驚きMが上半身を起こすと

それは村長の娘でした

その娘は仰天して何も言えないでいるMに

ロウソクの光に微笑みを浮かべ

小鳥のように流れる小さなハスキーヴォイスで

現地の最上級の尊敬語で自作のメロディに乗せ

うやうやしく心をこめてこう言ったそうです

 

私の一生はあなたのためだけ

私はこのためだけに生まれた女

今後私の全てを捧げ

あなたを立派な次の村長に

して差し上げることを誓います

私はあなたの永遠の妻です

 

...今日のところは, このへんで...

続きは乞う御期待!

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