tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語の名言にスラッシュ! (3) パブロ・ピカソ

               Sep.22. 2017

 

こんばんは

 

今日もスタバでノマドしていたのですが,

 

2つ隣のテーブルに陣取った母子の衝撃のやりとりが

自然と聞こえてしまいました

 

オーバーオールでヤンキースのキャップを

斜め後ろに被ったイケメンの男の子(たぶん5才くらい)が,

iPad を取り出しておもむろに

iPhone を操作しているお母さんに言いました

 

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子: ママ~,スケッチしてもいい?

母: いいわよ, 描いたら

      ちゃんと保存してから見せてね

子: うん!  

男の子が元気よくそう言うと, 母と子は

その後約20分間

無言のうちに黙々と各々の「タスク」に打ち込み...

ようやく完成しかけた所で, 男の子が大人びた口調で,

子: 描けたけど,

      仕上げに, ここのコントラスト, はっきりさせたいの

      このボタン, ダブルクリックでしょ?

母: うん, そうだけど, ちょっと待って,

       今, パパとライン中だから…

ひえ~っ, と思ったその次の瞬間,

子: 今日は既読スルーされなかったんだね!

 

・・・何がショックって,

インターネット・リテラシー

(Internet literacy : ネット運用力)

の高さです!

こんな短いやり取りの中で, 5才そこらの子が

保存, コントラスト, ダブルクリック, ライン,

既読スルー...

ま, こんなことで驚いているこちらが

デジタル原人度

高い証拠なのでしょうか…

 

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英語の名言にスラッシュ! (3) パブロ・ピカソ

 

さて, 今回の名言の主はあのパブロ・ピカソです

よく本名が長いことで超マニアックなクイズで出題され,

時折正解する猛者がいて番組的に盛り上がりますが,

御多分に漏れず御紹介すると…

 

パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・

パウラ・ファン・ネポムセーノ・マリア・デ・

ロス・レメディオスシプリアノ・デ・ラ・

サンティシマ・トリニダード

(Pablo Diego José Francisco de Paula Juan

Nepomuceno María de los Remedios Cipriano

de la Santísima Trinidad)

 

高校生クイズの王を狙う人とかは

必須の知識なんでしょうか

聖人や縁者の名前を並べた洗礼名だから,

こうなったそうです

 

生涯におよそ1万3500点の油絵と素描, 10万点の版画,

3万4000点の挿絵, 300点の彫刻と陶器を制作し,

最も多作な美術家であると

ギネス認定されています

 

晩年の有名な一言が,

この歳になってやっと

子供らしい絵が描けるようになった

 

こう述べた年に何と87歳にして347点もの銅版画を制作!

 

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ということで, 今回の名言はこちら↓

(ピカソなので, 仏語原文が英訳されたものです)

 

He can who thinks he can, and he can’t who thinks he can’t. This is an inexorable, indisputable law.

 

では, スラッシュ!

 

He can/ who thinks he can,/ and he can’t/ who thinks he can’t./ This is an inexorable,/ indisputable law.

 

そして, タテ書きにすると, 


He can                       人はできる
who thinks he can,   自分ができると思ってる人は(↑)
and he can’t              そして人はできない
who thinks he can’t. 自分はできないと思ってる人は(↑)
This is an inexorable, これはゆるぎない ,
indisputable law.       議論の余地のない法則だ

 

inexorable「ゆるぎのない」(←oral 「口の」の派生語),

indisputable「議論の余地のない」(←dispute「論争する」の派生語)

です

 

意味をまとめますと,


できると思う人はできる, できないと思う人はできない

これは,ゆるぎない, 絶対的な法則である

 

まず, 2行目の can の後, do が省略されていると考えられます

省略されていることで, 「どんなことでも」できる

というニュアンスが逆に感じられます

ていねいに書くと thatが入る形,  つまり
he thinks (that) he can 

です

2行目でも can の後で doが省略されている

と考えられます

3・4行目は, 1・2行目の否定ヴァージョン

 

5行目では,コンマが and のように用いられています!

an からlaw までは, ひとくくりです

どうしてもコンマを見ると大きく切りたくなるので,

気を付けないといけないやつです

コンマりますね!

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イメージは現実化する

時折耳にすることばです

ピカソの言わんとしていたことは, 所謂

激ポジであれ!!

ということでしょう

地球上で彼ほどそうあれる人は

後にも先にもいないかも知れませんが...

 

ただ, たしかに願望実現の為には, とりあえず

現在のありのままの自分等身大の自己

からスタートするのが現実的, とは言いうるでしょう

この意味合いでの「自信」の大切さは

東洋では仏陀がことあるごとに説いたとされています

西洋でも個人心理学等で強調されていることです

 

ま, ピカソに言われてもね…

それにしても, 前回のテーマを引きずると,

彼は何という数のミームを残したことか!

...いや, まちがいました...

何という数のミームが彼を利用したことか!

 

それでは, このへんで

ごきげんよう!

 

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