tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語で名言を:何を作ろうとイメージするのではなく、 いじっているうちに形になっていく。(坂本龍一)

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                                                  Aug.8.2018

 

 

坂本龍一さんは,1952年,

東京生まれのミュージシャンです

日本が世界に誇る音楽家です

 

坂本さんといえば,311の後で

咽頭ガンの手術とリハビリのため

休養されておられる途中だったにも

関わらず,

原発運動に積極的に参加され,

国会議事堂前でマイクで

スピーチされておられたのが印象的です 

 

個人的には,

世界でただ一人の音楽しか

聞いてはいけないと言われたら,

迷わず坂本龍一と即答します

この記事を書いております時も,

大半は教授(坂本さんのニックネームです)の

音楽を何かしら聴きながら書いています

ひょっとすると教授自身よりも

小生の方がその作品を

聞き続けているのではないか,

とさえ思います

 

本日はこの,坂本龍一さんの

名言のいくつかをご紹介したいと思います

(英文拙訳)

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まずは,

曲作りについてのコメントからです

 

曲を作ろうと意気込んだところで、

だいたい良い曲は出てこないんです。

寝ていて急に浮かんだりする。

それをしっかりキャッチできるか

Even if I try hard to make a music,

ten to one, I can’t do a nice one;

it occurs to me while sleeping suddenly,

which it is important to catch.

 

「意気込む」ことは,

ときにはエゴイスティックな行動に

なるものです

それは

その時その時の感情の表れであって,

「楽しむ」感覚を失ってしまっている

ことが多々あります

 

「音楽」と言うくらいですから,

やはり「音を楽しむ」ものでなければ,

リスナーさんも楽しく評価できないものと

なってしまうことでしょう

 

 では教授は,「曲想」を

どうやって思いつくのでしょうか?

 

よいメロディは気がついたら

目の前にあることが多い

A good melody is often in front of me,

when I notice it.

 

「気がついたら」という自然体が,

教授も良い音楽の源泉だと

認めておられます

 

こうした自然体は,

コンサート前でも堂々と

貫かれているそうです… 

 

僕はリハーサルや予行演習が嫌いだし、

人にも、しないことを進めています

I don’t like a rehearsal

or a preparatory performance,

so I recommend others not to do that.

 

周りのミュージシャンは,

それはそれはスリリングなことでしょう

 

ちなみに教授は,

中学時代で既に,

東京芸術大学に入学できる

ピアノの腕前があったそうです!

 

小生も数え切れない位,

教授のコンサートを訪れましたが,

ファンでなくても魅了されるだろう

あの圧倒的なステージから,

教授の自信と確信みなぎる

パフォーマンスがいつも溢れています

 

僕は、やるからには

常にうまくいくことしか考えていません

小心者というか、石橋を叩いても

渡らないタイプだから、

そもそも負ける喧嘩はしない。

失敗の可能性がちらつくものには

近づきません

Once I have decided to do something,

I just always think I can make it;

I’m a type who is a coward

and never pass the stone bridge

even after having hit it,

so I have no idea of fighting

against a stronger opponent.

I never approach something

that has a possibility

of being defeated.

 

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教授はおりにふれて,

政治的発言もされて来られました

 

個人のオピニオンを求められない社会。

まさに官僚とかがそうなんですけど、

むしろ言わないことが是とされる

ぐらいの社会で。

はっきりしたことを言うと煙たがられる。

西洋社会はまったく反対で、曖昧だと、

『こいつバカなんじゃないか?』

って思われる社会なんですよね

This is the society

where a person’s opinion isn’t needed;

rather, it is good

not to say anything there,

the good example of which is

the very bureaucrats.

It is troublesome to them

to say anything clear.

On the contrary,

in the Western society,

if you are ambiguous,

they’ll regard you as a dumb.

 

もう何十年もニューヨーク在住で,

世界中コンサートをして回っておられる

生活ですから,

なおさら日本社会の特殊で閉鎖的な空気が

はっきり分かると仰っています

 

そしてもちろん,

FUKUSHIMAに対する思いも…

 

福島を忘れないでください。

原発のない日本を作ってください。

脱原発を目指す政治家は協力してください。

日本の未来である子供たちを守ってください

Please never forget Fukushima.

Make Japan without nuclear plants.

Please cooperate with us,

statesmen who aim at denuclearization.

Please protect our children,

who are the future of Japan.

 

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1987年に,

映画『ラストエンペラー』の音楽で

日本人初アカデミー作曲賞を受賞されてから,

本格的に世界進出されました

ですが,

伝説の名曲「ビハインド・ザ・マスク」を

提供してほしいという,

マイケル・ジャクソンの申し出をも

納得できないとして電話1本で断るなど,

世界を相手にご自身をする貫く姿勢は,

その頃から今も何も変わりません

 

僕は与えられたチャンスには

挑んでいったけど、

自分の背中を誰かに押してほしい

と思ったことはまったくありませんでした。

I have tried to the given opportunities,

but never wanted somebody

to push my back.

 

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正真正銘「一匹狼」として,

世界を相手に活躍し続けておられるのです

 

ぼくは現在友達と言える人は

ほとんどいないんですよ。

I have only a few people

whom I can call my friends.

 

意外と言えば意外です…

ですが,

「隠れていながら,目立ちたい」という

思いが幼少期から強い,

人見知りなのだそうです

 

多分友達が必要なのは、

自分が確立していないからなんだ

と思います。

Maybe, they need friends

because they haven’t established

their own selves.

 

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やはり教授にとって

作曲は「遊び」であると仰います

 

遊びは結果を求めませんし、プロセス。

僕が音楽を作るのも

そんなプロセスが面白いから…

Play doesn’t require results,

and is just a process.

I create my music,

because I’m interested in such a process.

 

遊びはプロセスであって,

目的志向の因果律に束縛されません

 

あの目的を達成するために,

今何をすべきか…

この論理は,日常生活の通常の

仕事や勉強をする際には必須の計画立てです

 

ですが,芸術は遊びです

「永遠の子ども」が「永遠の歓喜」の内に

遊び続けていたところ,

「副産物」として生まれた,

もしくは残されたものが「作品」なのです 

 

子どもの砂遊びみたいに、

何を作ろうとイメージするのではなく、

いじっているうちに形になっていく。

それが創作であり、

僕にとって創作こそ遊びだと思います

Like the play with sand of children,

you can make a form,

not because you imagine something,

but because you play with it;

as for me, the very creation is play.

 

教授もピカソ岡本太郎氏同様,

命がけで「永遠の子ども」であろう

とし続けている,

真の芸術家です

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

※しばらく夏休みモードに入らせて頂きます

今月内は不定期公開となりますが,

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます

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