tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語で名言を:人類を全員いるかにしたい。(落合陽一)

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                                                         May.8.2018

 

 

落合陽一氏は,1987年東京都生まれの

メディアアーティストで,

筑波大学准教授・学長補佐です

 

開成高校を卒業後,

筑波大学でメディア芸術を学び,

東京大学学際情報学府で博士号を

早期修了で取得されました

 

他の肩書きとしましては,

筑波大学デジタルネイチャー推進戦略研究基盤基盤長,

ピクシーダストテクノロジーズ代表取締役社長,

VRコンソーシアム理事,

一般社団法人未踏理事,

電通ISIDメディアアルケミスト

博報堂プロダクツフェロー

などがあります

 

現在,御年30歳です

 

お父様は作家の落合信彦氏です

 

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小生は陽一さんのお名前は

数年前から知っておりましたが,

食わず嫌いといいますか,判断を誤ったと言いますか,

コンピューターのスペシャリストという

レッテルを貼ってでしか接してこなく,

現在,大変後悔しております

 

先月試しに,ホリエモンさんとの共著

『10年後の仕事図鑑』という本を買って

読み始めましたところ,

一気に読み通してしまい,内容の衝撃で

その夜は寝付きが悪くなってしまいました…

 

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そして先週の土曜日,東京・表参道で

落合さんのメディアアートの個展を

知人と鑑賞してきました

 

磁気と光による異空間の演出は,

私たちが現在暮らしています3次元・4次元を超えた

何かの存在をすでに感じ取っている人の仕事だと,

素直に思えました

 

落合陽一の近作・新作が一堂に! 「山紫水明∽事事無碍∽計算機自然」展開催|美術手帖

 

本日はこの,落合陽一氏の名言のいくつかを

個展の作品の映像とともにご紹介したいと思います

(英文拙訳)

 

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今回選ばせて頂きましたメッセージは,

基本的に教育者としての

落合さんの立場からの御発言のものです

 

はじめに,「まず活動ありき」の哲学からの…

 

ポジションを取れ。批評家になるな。

フェアに向き合え。手を動かせ。

Take your position. Don’t be a critic.

Confront fairly. Use your hands.

 

落合さんは,

とにかくじっとしていては何も始まらない,

自分のしたいこと,没入できることを見つけて,

オンリーワンのポジションを取ることを

まず勧められます

 

そして,

アーティストになっても批評家にはなるな,と

 

オトナの世界にはゴマンとありますが,

自分では何もせず人を批判することは,

世の中で一番簡単なことですから…

 

落合さんは冒頭にも触れましたように,

実に多彩多岐に渡るお仕事をされておられます

その支持層は若者だけでなく,実業界の大物を含め,

世界的に広がっています

 

今話題のクラウドファンディングでは,

落合さんの呼びかけにすでに8億円を超える投資が

なされているそうです…

 

その活動領域は広がる一方です

落合さんは,今後の日本人は文字通り「百姓」,

百種類の仕事を手がける生き方をするべきだと

仰ります

 

画一的な基準を持つな。

複雑なものや

時間をかけないと成し得ないことに

自分なりの価値を見出して愛でろ。

Don’t have a uniform standard.

Find out and love your own value

in something complex or

something you cannot achieve

without spending much time.

  

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落合さんも,「いま・ここ」を地で行く人です

 

リサ・ランドール博士の説かれる五次元宇宙を,

実業界であれ,メディアの世界であれ,

アートの世界であれ,

自在に駆け抜け,自己表現する人が

遂に現れた気がします…

 

tsuputon7.hatenablog.com

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こんな落合さんは,

西洋合理主義的二元論と

近代資本主義を超克する方法として,

荘子を始めとする,

東洋的一元論を挙げておられます

 

彼が作品を通して掲げます「デジタルネイチャー」は,

その具体的表現です

そうした視点から,わび・さびなどの

「和」を重んじ期待もされておられます

 

日本の未来は明るくできると思うし,

人口減少は人類史上

稀有なチャンスだと思うんだよね。

I think we can make the future of Japan brighter,

and the population decrease is a rare chance

for us in human history.

 

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落合さんは,企業のツールでしかない

没個性的なアイデンティティはもう捨てて,

新たな「個」として生きるよう,

身をもって学生に諭しておられます

 

そうした非人格的な仕事は,

すべからく AIが取って替わるからです

 

現場で遠くを考えることが大切だし,

両義性を保ちながらポジションを取れる

頭の柔らかい大人になってほしい。

It’s important to think about something

over there on the scene,

so I want you to be able to take your position,

keeping ambiguity and be a flexible adult.

 

そして,岡本太郎氏同様,

工業化した世界を見事に相対化されています

 

工業化した世界の論理にはまらないためにも,

アーティスティックな発想がもっと必要だ。

In order not to be involved

in the logic of the industrialized world,

you need artistic ideas more.

 

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落合さんはことあるごとに,

お金ではなく価値を追求するよう促しています

そのためには,当人の動機付けが必須です

 

モチベーションが

人間の価値を左右する。

The values of us human beings

depend on our motivations.

 

そのモチベーションを具体的価値に接続するには…

 

モチベーションを価値に落とし込むのに重要なのは,

「言語化する能力」「論理力」「思考体力」

「世界70億人を相手にすること」「経済感覚」

「世界は人間が回しているという意識」,

そして「専門性」だ。

What is important to project your motivation

on your values  is

‘the ability to verbalize’, ‘power of logic’,

‘power of thought’,

‘to make 7 billion global people your partners’,

‘sense of economy’, ‘the consciousness

of the fact human beings are rotating the world’,

and ‘speciality’.

 

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とはいえ,

専門性を簡単に身につけることは

できないのでは…?

 

専門性は,どんな小さい事でもいい。

「自分にしかできないこと」は,

他人から必要とされるのに十分な理由になる。

ポジションを取り,

他の誰でもない「個」の価値を叫ぶのだ。

Your speciality can be anything,

however small it is;

‘something only you can do’ can be enough reason

for you to be needed by others.

So, take your position and exclaim your own value

of ’individuality’, not others’.

 

この視点は,太郎氏の「自分」と同一です!

「個の価値を叫ぶ」こと…

 

落合さんは,

近代西洋がもたらしたものは個人主義ではなく,

孤立主義だと仰います

 

他との比較の末のアイデンティティですと

孤立でしかないですが,

無比較の自己でありえた瞬間,

永遠の子どもとしての「個人」でありえます

 

西洋合理主義的近代資本主義が

私たちに突きつけてきましたのは,

社会という壮大な機械の非人格のパーツになれ

との命令でしかありません

 

17世紀以来,

近代民主主義国家が指南してきました

学校教育のほぼ全てが,

国家という機械の部品を生産する

ベルトコンベアでしかない,

数百年間でした

 

落合さんはそれを真っ向から否定して,

永遠の子どもとして自己表現し続け,

「個」を叫べと仰っているのです

 

悩んでばかりでは意味がない。

とにかくまずやってみる。

その繰り返しの末に

オリジナリティーが生まれ、

世の中を変えることができる。

It’s meaningless only to be annoyed;

anyway, just try it.

And in repetition,

at last you can produce your own originality,

and can change the world. 

 

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そして学生たちからのよくある悩みには,

こう答えられるそうです

 

何をしたらいいかわからない?

まずは夕飯から決めよう

Don’t you know what to do?

Then, let’s decide your dinner first.

 

そこで,10個くらい答えが出るのが望ましいと…

 

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モノ・カネの拝金物質主義的が瓦解して,

創造的価値主義に向かう速度が加速しているのだと,

身をもって落合さんは叫んでおられます

 

お金ではなく,価値に向き合え!

Confront your values, not your money!

 

彼のアートの無重力性に,

機械化を脱するヒントを垣間見ました

 

世界が注目するこの若き学者の次の一言に,

可能な限り小生も加担したいと思いました

 

人類を全員いるかにしたい。

I want all human beings dolphins.

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

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