March.28.2018
リサ・ランドール博士は，1962年アメリカ生まれの，
アインシュタインも超えたとさえ称されます
女性物理学者です
先日他界されましたホーキング博士が,
国際学会の場で，初対面のランドール博士を
自分の横に座らせたと言う逸話があります
27歳で「五次元方程式」を発表し
五次元宇宙の実在性を数式で証明し,
39歳にして,
ハーバード大学の終身在職権(tenure)を与えられ,
次いでプリンストン大学,
マサチューセッツ工科大学(M I T)からも
同権を与えられた,
史上初の女性教授です
また2007年には『タイム誌』の
「世界で最も影響力のある100人」に選ばれました
2007年に来日され公演された際の様子なども，
NHKで放送されました
リサ・ランドール博士の来日記念講演「Warped Passages」 - トピックス - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
小生は以前ランドール博士の五次元方程式について，
記事を書かせていただきました
博士の提案されました5次元方程式とは
次のようなものです
詳しい説明は専門書にお任せするとして…
この方程式が正しい，
つまり5次元が存在することを証明する実験が，
スイスのジュネーブにあります
着々と進められています
ちなみにCERNの地上最大の素粒子加速器,
日本からも数百億円出資されていて
日本人物理研究者も相当数参加しています
この機構での実験結果は,
日本の知的財産にもなるというです
ちなみに,
地下約１００mに全長約２７kmのチューブ中を
ぐるぐる巻きにしているコイルは,
日本の古河電工が手がけたものです
本日はこの, 物理史上アインシュタインや
ホーキング博士と並ぶキーパーソンになる
と目されます，リサ・ランドール博士の名言の
いくつかを，前回の記事を起点として
ご紹介したいと思います
まず次元について，シンプルにご説明しますと…
1次元は点と線
2次元は平面
3次元は立体
そして4次元はその立体に時間を加えたもの
「動き」のあるものです
∴つまり,
私たちの日常生活は3次元ではなく
4次元の世界で行われている，
ということになります
そして 5次元とは，これらを超えた次元，
超時空的次元のことです
この 5次元と私たちの知覚について，
博士は次のように述べています
We cannot, regrettably,
perceive the fifth dimension.
But it surely exists.
私たちは残念ながら,
5次元を知覚することができません
ですが，それは確実に存在します
確かに,「知覚」できるものというのは,
私たちの身体を使ってできるもの，
ということになりますので,
3次元的な対象でしかありません
It’s a very abstract idea,
and the fifth dimension is hard to imagine.
とても抽象的な考え方で,
5次元は想像しづらいものではあります
かつて, NHKの特集番組の
宇宙飛行士の若田光一さんとの対談で，
博士は笑顔で次のように仰っておられました
If you get on the space shuttle
and however far from here
you go to the end of space,
you will never reach the fifth space.
あなたがいくらスペースシャトルに乗って,
どれだけ遠く宇宙の果てまで行こうとしても,
5次元宇宙には到達しないでしょう
火星に移住したところで，
5次元宇宙は実感され得ません…
ここで, ごくごくプリミティブな疑問を
博士に投げかけてみましょう
一体なぜ,
5次元世界の研究などをする必要が
あるのでしょうか…
It could be that another demension,
though we cannot perceive,
which I am studying, will influence on our world.
おそらく異次元は，研究中なのですが，
私たちには知覚できないものの,
私たちの世界に影響及ぼすでしょう
私たちが寝ていようと起きていようと
生きていようと死んでいようと
全く関係なく何かが確実に存在し
延々とあり続けているということ,
それを人類の知性が把握しつつある
ということになるのです
では, タイムトラベルができるんでしょうか?
We can't leave this 3D world.
I’m afraid we can’t make a time trip
by using our technology, sorry.
私たちはこの 3次元世界を離れることができません
ごめんなさい, 現在の科学技術では
タイムトリップはできないと思います
ただし，こうは仰っても，
タイムトラベルなどの技術は
今現在の科学にはないとしても,
今後の可能性については博士は否定されていません
ご自身の理論がどう応用されていくか，
ご本人にも全てはわからないと仰います
基礎研究が利益優先の応用を前提としたものなら，
邪道としか言いようがありません
考えてみますと,
100年以上経ちますが,
今現在私たちの生活に携帯電話のGPS機能などで,
その理論が応用されています
アインシュタイン本人は
全くその応用など
予想もしていなかったでしょうけれども…
博士のご説明によりますと,
5次元宇宙をシャワールーム全体に喩えますと,
私たちの生活しています 3次元宇宙は
シャワーカーテンに張り付いた水滴で，
銀河系もその中の1つ，というイメージだそうです
If if this idea is correct,another dimension
isn’t far from here, but quite nearby.
We can’t just see it.
もしこの考えが正しければ,
異次元はここから遠いものではなく,
すぐ近くにあるものです
ただそれが見えてないだけです
3次元宇宙は「幕」のようなものに張り付いていて,
5次元宇宙の中に無数に存在し,
それぞれの 3次元宇宙同士は
主に重力のみで関わり合っていると仰ります
さらに博士は, 5次元以上の次元全てを含め
「余剰次元」と呼ばれるものの
存在の可能性についてでさえ言及されています
I’m going to try to explain
why extradimension’s space even be discovered
in a few years.
この 2，3年のうちに
余剰次元の空間が発見される理由を
私は説明しようと思っています
実はこのご発言からすでに数年経っており,
CERN の実験では，すでに
ブラックホールを作ることにも成功し，
ヒッグス粒子の存在も確認され,
5次元世界の存在についても，
いよいよたくさんの実証結果が出るものと
期待されています
計り知れない五次元宇宙の中に，
私たちの身体・家・日本・地球・太陽系・銀河系そして
科学的手法によって知覚可能な世界すべてが，
包み込まれている
赤ん坊の誕生に喜び合う家族
自分一人で悩み自殺にまで至る人
iPS細胞による医学の脅威的進歩
人間関係のいざこざで杞憂する日々
ネット社会での喜怒哀楽
サッカー日本代表の仕上がり具合
企業や官僚，政治家たちの日常化した忖度
大小様々な古今東西の宗教紛争
国家間の貿易戦争や核戦争の脅威
宇宙ビジネスの加速化
五次元宇宙はその全てを
何が起ころうともじっと包んでいます
こんな途方もないスケールのものを，たった
1行の五次元方程式で表しえた女性物理学者が
人々に対して送るエールは，
あまりにもシンプルなものです…
Be inspired.
Keep on open mind.
Be brave and have fun.
感動し触発され,
開いた心を持ち続け,
勇気を出して楽しんで
それでは, このへんで
