tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語の名言:限界は恐怖と同じで、大抵幻想でしかない(マイケル・ジョーダン)

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ピート・モンドリアン『赤・青・黄のコンポジション

 

                                                                 Feb.28.2018 

 

 

マイケル・ジョーダンは,1963年アメリカ生まれの

元バスケットボール選手です

バスケットボールの神様とも言われます

 

小生の知人で,  長年バスケットをやっている人がいます

その人の影響で,  全くのずぶの素人の小生が,

YouTubeなどでバスケットの試合も見るようになり,

中でも「マイケル・ジョーダン特集」を見て,

心底感動するまでになりました

 

小生はラグビー小僧でしたので,

身体接触は基本なのですが,

あれだけの密集で人に当たらないで,

しかも小さな上方のゴールを目指すバスケは,

改めて見ますと新鮮なものを感じます

 

あのいかつい体の方なのに,  あそこまでの繊細さ…

シュートのみならずノールック・バスや

空中での細やかなフェイントなど,

素人目に見ても度肝を抜かれるプレイの数々です

 

m.youtube.com

 

マイケルが,

なぜそんなに相手の間を抜いていかれるのか

聞かれた時,

その秘密が「ナンバ走り」だと言っていたのに

衝撃を受けました

 

右手と右脚、左手と左脚を同時に出す走り方で,

日本の古武術や江戸の飛脚の走り方です

それをマイケルはこっそり取り入れてたというのです

 

確かに映像を見ますと,

普通の選手は右手でドリブルしたら

まず左脚が出るのですが,

ジョーダンはたいてい右脚から出ていました

 

脱線しますが,

数年前にあるテレビ番組で,ザ・たっちの2人が

東京タワーの非常階段を上っていく

実験がされていました

1人は普通の一段ずつで登り,  

もう1人はナンバ走りと同じで

右手右脚・左手左脚を同時に出して登り,

しかも2段飛ばしいくというものでした

 

結果は,2段飛ばしの方が格段に早く,

ストレスも溜まっていなかったのです!

置かれて言った方は,

ちょっと,ちょっと,ちょっと,

と言っておられました

 

小生は早速,翌日の仕事帰りに闇夜で実験しました

結果,マンション下の長い50段ほどの階段が

本当に楽に登れました

しかも,  副作用は全くありません

以降,駅の階段や人気の少ない夜道では,

この歩き方をするようになってしまいました

 

やって見ないと分からないことがあるんだなぁ,

と,しみじみ思いました

 

 

本日はこの,  バスケの神様マイケル・ジョーダン

名言のいくつかをご紹介したいと思います

 

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ピート・モンドリアン『ブロードウェイ・ブギ・ウギ』

 

 

まずは,  マイケルの「試合」に対する考え方です

 

    I’ve never lost a game.

    I just ran out of time.

    試合に「負けた」ことは一度もない。

    ただ時間が足りなくなっただけだ。

 

もちろんこれは,  負け惜しみなどではありません

見事なセルフコントロール術だと思います

「負けた」という後悔は,不安を生むだけです

そして不安の中ではベストのプレイが

できるはずはありません

 

そうした自分を「魔境」に溺れさせないためにも,

このような発想は極めてポジティブな効果がある

と思われます

 

また,  試合に対する熱い思いを

次のように述べています

 

    Love is playing every game

    as if it’s your last.

    愛とは、すべての試合をまるで

    最後の試合であるかのようにプレイすることだ。

 

「愛とは」という主語が印象的すぎます

 

これはスティーブ・ジョブズのあの名言,

 

 もし今日が私の人生の最後の日なら,

 まさしく今日しようとしていたことをしたいだろうか

 

を彷彿とさせます

tsuputon7.hatenablog.com

 

続きまして,

マイケルの努力に対する心がけが

うかがえるコメントです

 

Step by step. I can’t see any other way

of accomplishing anything.

一歩,そして一歩。何であれ達成するのに

他のどんな方法も見当たらない。

 

マイケルは,  目標を立てたらそれを逆算し,

年単位,  月単位,  週単位,  そして1日単位にまで割って,

一つ一つクリアしていくことにしていたそうです

 

長期スパンの目標が立てられたら,

それを分けて1日まで細分する

そしてそれを実行していく

 

小さいことの積み重ね…

これもまたイチローそっくりなスタンスです

 

tsuputon7.hatenablog.com

 

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ピート・モンドリアンコンポジションⅡ(線と色)』 

 

マイケルは,  次のように私たちを鼓舞します

 

  If you quit ONCE it becomes a habit.

  Never quit!!!

   「一度でも」あきらめてしまうと、それが癖になる。

   絶対にあきらめるな!!!

 

ここまで仰るからには,  

そういう経験を何度もされたのでしょう

「一度でも」諦める癖がついてしまったら,

そこから抜け出すのは至難の業です

だからこそ…

 

     Once I made a decision,

     I never thought about it again.

     一度心に決めたなら、

     私はそれについて振り返ることはしない。

 

きっぱりです!

そして,そういう思いに至るには,

自分に対する信頼が大前提です

 

   You have to expect things of yourself

   before you can do them.

 

   ものごとをすることができる前には,

   自分でできるんだと期待しなくちゃいけない

 

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 ピート・モンドリアン『炊飯器と静物II』

 

 

では,  マイケルの成功哲学とは… 

 

Success isn’t something you chase.

It’s something you have to put forth the effort

for constantly.

Then maybe it’ll come when you least expect it.

Most people don’t understand that.

成功は、追い求めるものじゃない。

それに向かってたゆまない努力を重ねなきゃ

いけないものだ。

そうすれば、多分成功は思いがけない時にやって来る。

それがわかっていない人が多いんだ。

 

「成功は思いがけない時にやってくる」とは,

なかなか思おうと思っても思いづらいものです

継続は力なりと一言でいますが,

それを身をもって経験できる人が

成功している人だということになります 

 

I’ve missed over 9,000 shots in my career.

I’ve lost almost 300 games.

26 times I’ve been trusted

to take the game-winning shot and missed.

I’ve failed over and over and over again in my life.

And that is why I succeed.

私は9,000回以上シュートを外し、

ほぼ300試合に敗れた。

決勝シュートを任されて26回も外した。

人生で何度も何度も失敗してきた。

だから私は成功したんだ。

 

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ピート・モンドリアン『日光の中の風車』

 

 

失敗したから成功した…

 

イチローも一本のヒットに

3本のアウトがあったんだと語っていました

 

    To learn to succeed,

    you must first learn to fail.

     成功するようになるためには、

     まず失敗するようにならなくてはならない。

 

さらに…

 

   I can accept failure,

   everyone fails at something.

   But I can’t accept not trying.

   私は失敗を受け入れられる,

   誰だって何かには失敗する。

   でも,挑戦しないでいることは耐えられない。

 

小生は個人指導で二十余年,

英語教師をさせて頂いておりますが,

年々「間違えること」に対する

過剰な恐怖心を持った生徒さんが増えているのを

肌身で感じます

 

「たかが」一文字違いの訂正も,

小生が赤でチェックしようとする前に,

自分で大急ぎで消しゴムで消して

「消去」してしまうのです

「間違えないと,  正解できないよ」と言いましても,

その子の顔をふと見ますと,

こわばって,  早く次に行きたいという顔つきになり,

さらにそこに突っ込んだ時には,

こちらを威嚇しさえしてきます… 

 

自分のミスはなかったことにするのか!

と心の中では叫ぶのですが,

わが国の「リーダー」を見ていますと,

1人の大人として堂々とそれが子どもたちに

言いづらい気もしたりします… 

 

世代的にそろそろ大学受験生でも

デジタルネイティブ」の子たちの世代になりますが,

自分のせっかくの失敗を消去するなんて,

マイケルからしますと,

冗談じゃないよ!

と言いたくなることでしょう…

 

そこで代わりに,  マイケルに言って頂きましょう!

 

Never say never, because limits,

like fears, are often just an illusion.

無理だなんて絶対に口にするな。

限界は恐怖と同じで、大抵幻想でしかないから。

 

限界というものは未熟な自分が

不安から引いてしまう非合理な境界線です

個人的には「練習でやったことしか出来ないから」

という台詞はソリが合いません

 

あれだけ練習してきたんだから,

本番くらい夢みさせて下さい!

と思ってしまいます…

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

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Piet Mondrian:Composition With Oval With Color Planes II