tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

英語で名言を:人生はいつも流動的で何が起こるかわからない,だから面白い(岡本太郎)

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                                                    Dec.28.2017

 

 

岡本太郎氏は,  小生が3歳児のころより少なからず

奇縁を感じ続けているお方です

そして,  その心の中での付き合いが長すぎまして,

もはや自分では

不可分一体な何かを感じているほどです

 

彼ほど激しい人生を歩んでるつもりはありませんが,

少なくとも彼の芸術とその言動とは,

小生の価値観のコアの部分を

物心つく前にすでに形成してしまった,

といっても過言ではありません

 

喜怒哀楽,  どんな精神状態にあった時であれ,

ふとそのことばが頭をよぎる…

そうしますと,  次の瞬間に

自分の行動がそのことばに後押しされ,

勇気を持って新たな一歩を踏み出せる…

そんな恩恵を果てしなく受け続けてきました

 

本日は,  

何らかしらの形で小生を動かしたことのある

太郎氏の名言のいくつかをご紹介したいと思います

(英文拙訳です)

 

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 岡本太郎『動物』

 

まずは,  若かりし頃,

自分の進路に悩んでいた時に

勇気を与えてくれましたフレーズから…

 

    Well,

    the more frightened you are,

    the more willingly you should jump into it.

    いいかい,

    怖かったら怖いほど,

    逆にそこに飛び込むんだ

 

これぞ前衛芸術家!

怖いから逆にそこに飛び込むという姿勢は,

太郎氏の人生を見ましても,

有言実行されていたことばのように思われます

大阪万博で,

あの大建築家丹下謙三氏の建物の天井を突き破らせて

太陽の塔を完成させたとか…

 

怖いことというのは,

現時点での自分の意識と無意識の中にある,

ネガティブなコンプレックスが投影されてしまっている

から怖いのであって,

そのコンプレックスに真正面から自分で立ち向かい,

それを破壊して新たに生まれ変わる,

瞬間瞬間にそれをやり続けていく, 

そういった突撃系の姿勢が

太郎氏が一貫して持ち続けるされていたことは

火を見るより明らかです

 

    The wall is you yourself.

    壁は自分自身だ

 

だからこそ,

次のようにおっしゃいます

 

    In your life,

    you yourself have to decide and keep it

   人生はキミ自身が決意し,

   貫くしかないんだよ

 

「貫く」は,太郎氏のビッグ・キーワードです

 

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前衛芸術家としては当然のことですが,

その言動のことごとくがスキャンダラスな,

危険な香りをはらんでいます

例えば… 

 

    I would rather say, on the contrary,

    “Success is the mother of failure.”,

    because this is pointing out

    the flavor of life better.

    むしろ

  「成功は失敗のもと」と逆に言いたい

    その方が,

    この人生の面白さを正確に言いあてている

 

勝って兜の緒を締めると言いますが,

なかなかこれはできないことです

 

うまくいってる時はもっともっとと思い,

失敗のことなど連想すらしたくない

そういう思いにとらわれがちなものですが,

そういう時こそ,瞬間瞬間に己を見つめ,

次に目を光らせておかなければ,より良い人生は無い,

そうおっしゃっている気がします

 

自分を貫くとおっしゃる真骨頂は,

価値観と友人関係に反映されると

次のようなことばとなりました

 

    It is natural that you should to be disliked

    if you live with your own values.

    自分の価値観を持って生きるってことは

    嫌われても当たり前なんだ

 

    Don’t try to be liked,

    decide to be alone from friends,

    and keep yourself as you are;

    then you can be a person

    who is appreciated favored by everybody

    in the true sense.

   友達に好かれようなどと思わず,

   友達から孤立してもいいと腹をきめて,

   自分を貫いていけば,

   本当の意味で

   みんなに喜ばれる人間になれる

 

思えば,  ソクラテス,  老子,キリスト,  ブッダ

そして太郎氏ご自身も

それぞれご自分の価値観があり,

それを貫かれたからこそ,

面と向かって嫌われることもあり,

去っていった友人もあったりしました

ですが,それを貫く中で,本当に人々に有り難がられ,

他の人にはない異彩な魅力を放ち,

後世に残るミーム(文化的遺伝子)を生まれたのです

 

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 岡本太郎まひるの顔』

 

太郎氏の画風はご覧のように

流線形を描くものが必ずと言っていいほど

入っています

このように描かれた理由の1つが,

次のことばにあるかもしれません

 

    I like the feeling of flow.

    What is solid isn’ t interesting at all.

    So is life, isn’t it?

    It’s always moving,

    and we can’t see what will happen;

    so, it’s interesting.

 

    僕は流れるって感じが好きなんだ

    固定したものは全然つまらない

    人生だってそうだろう?

    いつも流動的で,

    何が起こるかわからない

    だから面白いんだ

 

あの曲線群は

流動する生命力を表していたのでしょう

そしてそれこそが人生なのだというメッセージを,

太郎氏は端的に込めようと

し続けられたのだと思います

 

そして80歳を過ぎられた晩年には…

 

    I can realize

    I’m getting younger as I grow.

   年とともに若くなっていくのが

   自分でわかるね

 

近年の脳科学の進歩により,

歳をとるごとに記憶力が低下する,

という定説はまったくの間違いだということが

証明されました

新たなニューロンは歳をとってもどんどんどんどん

生まれ続けるそうです

ロマンティシズムに陥ることなく,

ただただ科学的事実として

太郎氏のことばが響く,

ある意味で素晴らしい時代にもなりました

 

それでは,  このへんで

ごきげんよう

 

 

東京・南青山の岡本太郎美術館(旧岡本太郎邸)にて

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