tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

恋愛とはサメのようなものだ:常に前進してないと死んでしまう

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                                                            Dec.26.2017

 

 

ウッディ・アレンは,1935年,ニューヨーク生まれの

映画監督です

高校生時代にギャグライターを始め,

放送作家を経て映画界に入りました

 

アカデミー賞に史上最多・24回ノミネートされ,

監督賞を1度,脚本賞を3度受賞しています

ですが,

ハリウッドに背を向けた映画人としても知られています

アニー・ホール』(1977年)で、

アカデミー監督賞、作品賞を

受賞した時には授賞式に出席せず,他で授賞した際も,

式典が終わるとすぐさま     

ニューヨークに飛んで帰ったとか…

出来るだけニューヨークのアッパーイーストの

自宅がある街から出たくないそうで,

アテネから出ようとしなかったソクラテスにも似た

信念を感じます

 

他には『カイロの紫のバラ』,

ハンナとその姉妹』などの代表作があります

 

監督・脚本・主演の三役をこなして

成功することが出来た映画人は,

北野武チャールズ・チャップリン

オーソン・ウェルズとこのアレンの4人だけだ,

と言われています

 

本日はこのウッディ・アレンエスプリの効いた

コメディタッチの名言を

いくつかご紹介したいと思います

 

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 ウッディ・アレン

 

  

まずは,他に類を見ない人生論から… 

  

    Life doesn’t imitate art,

    it imitates bad television.

    人生は芸術を真似ない

    質の悪いテレビ番組を真似るんだ

 

ウッディ自身,放送作家としての長らくのキャリアが

あったからでしょうか,

言い得て妙なコメントかと思います

質の悪いテレビ番組,

たしかにところどころ,

思い当たる節があったりして…

  

続きまして,シャークな恋愛論です

 

     A relationship, I think, is like a shark.

    You know?

    It has to constantly move forward or it dies.

    恋愛って,サメのようなもの,だと思うんだ

    そうでしょ? 

    常に前進してないと死んでしまうもの

 

サメは動かないと呼吸出来ません

恋愛も動かないといけないのです,

常に!

岡本太郎氏の言うように…

 

    相手の名前も知らず,地位も知らず,

    誠実かどうかも知らずに,目と目が合った瞬間,

    気持ちと気持ちがあったら,

    そのときすべてをささげるべきだ

    その後のことは約束しなくたっていい

 

…流石,稀代のアヴァンギャルド(前衛)芸術家です…

 

脱線しますが,

約400年生きてるサメが見つかったのだとか… ↓

natgeo.nikkeibp.co.jp

 

魚なのに,うおっ!ずっと恋愛してるんでしょうか…

 

 

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ウッディはユダヤ系アメリカ人ですが,

幼少期に受けたユダヤ教教育の反動で,

宗教嫌いになったことでも知られています

ですので,映画の端々に

神様にまつわるパロディを散りばめています

たとえば…

 

    If only God would give me some clear sign!

    Like making a large deposit in my name

    at a Swiss bank.

    神様は何かわかりやすい啓示をくれるべきだよ!

    たとえば、スイス銀行

    僕名義で大金を振り込んでくれるとかさ

 

あははは…

たしかに,わかりやすい!

しかも,スイス銀行

 

また,神様を笑わせるには…

 

    If you want to make God laugh,

    tell him about your plans.

    もし神様を笑わせたいのなら,

    君の将来の計画を神様に話してごらん

 

このリアリズムは

人の目線からしますと笑えないものですが,

お見通しの神様からすると,

等身大以上の壮大すぎる計画を立てて

畢竟失敗してしまうことが目に見えて,

思わず笑っちゃうだろう,ということでしょう

 

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最後に,人生論を三つです

 

    My one regret in life is

    that I am not someone else.

    生きてきてひとつ残念に思うことは

    僕が誰か他の人ではないということだね

 

他者願望というものは,

誰しも抱いて当然のものでしょう

 

幼少期には親のように,

思春期には憧れのヒロインやヒーローのように,

青年期には自分の道を極めた達人のように,

成熟期にはちょっと願望が薄れて,

老年期には子どものように…

 

「~のように…」は,

自己の成長に不可欠な幻想です

ですが,他人になれた人は絶対にいないのです…

 

そうした諦めとともに,

ウッディは現実についてこう語ります

 

    I hate reality

    but it’s still the best place

    to get a good steak.

    僕は現実が嫌いだ

    でもそれでもおいしいステーキを食べるのに

    これ以上の場所はない

 

はははは!

なんというんでしょう,

飛躍度が卓抜すぎて,

コメントしづらい…

 

生きることのダブルバインド,板挟み状態を,

こんなに軽快にコミカルに言い放てる人は

そうそういないと思います

現実が嫌い,という聖者的側面がある一方で,

おいしいステーキが食べられる俗的側面が

自分の中で同居している…

 

そして,きわめつけは,

「人生は夢」という太郎氏のことばや,

自分は実は蝶々が夢見ているだけの存在ではないのか,

と言った,荘子の『胡蝶の舞』を

彷彿とさせるものです

 

    What if nothing exists

    and we’re all in somebody’s dream?

    もし何も存在していなくて

    みんなが誰かの夢の中にいるとしたらどうだろう?

 

身近なところですと,

ドラえもんのお話しはすべてのび太の夢だったとする,

所謂「夢オチ」にも通じます

 

昨今のリサ・ランドールの

量子力学の世界をちらりと垣間見るだけでも,

このコメントは

笑い流せない本質を持っていると思います

 

社会は共同幻想である,

という発想は,吉本ばななさんのお父様でいらした

吉本隆明氏が30年以上前に仰っていました

 

夜見るのは私的な夢,

昼見るのは公的な夢,

だから,人生は夢!

 

それでは,このへんで

ごきげんよう

 

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新宿サザンテラスにて

 

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