Marc Chagall: Water Carrier by Moonlight
Nov.25.2017
昨日本屋さんでぶらぶらしていましたら,
なぜか「運命」と言う文字が
たくさん目に入ってきました
ちょうど1ヶ月前に『運命は性格の中にある』という
記事を書かせて頂きましたが,
本の題名にそのことばが溢れるほど
世の中の方々は
「運命」に意外なほど関心があるんだと,
なぜか不思議な思いにとらわれました
そこで本日は「運命」にまつわる名言を
いくつかご紹介しさせて頂きたいと思います
まずは, 「20世紀最高の経営者」と謳われたこの方から
Control your own destiny
or someone else will.
自らの運命をコントロールしなさい,
さもなくば他の誰かがそうするだろう
(米国の実業家)
確かに…
自分で運命をコントロールできないでいると
気がつけば人に使われる運命になってしまう
ある意味, 対社会的な自我がしっかりしていないと
世の中には人を使って自分の利益を上げよう
とする方々がたくさんいるので
気づけばその人の兵隊になってしまっているよ,
という意味合いでしょう
社会の中で生活している以上
ほとんどの場合雇用関係は免れませんが
企業神話も次々と崩壊しつつあります昨今,
逆に個人が自立を迫られているとしか思えません
個人が企業と共存こそすれ, 主従関係に甘んじ,
使われ続けるままに現状維持を図り続けるという図式は,
急速にレトロなものとなりつつあります
続きましておよそ2,000年前の方の名言です
Fate leads the willing
and drags along the unwilling.
運命は快く受ける者を導き
しぶしぶな者を引きずる
セネカ
(古代ローマの哲学者)
あの皇帝ネ口の師だった方です
セネカはネロの母アグリッピナとの間の
微妙な関係を仲裁したり,
アグリッピナがネロより
いとこのブリタンニクスに注目すると,
ネロは彼を毒殺したとか...
ネロの横暴ぶりは枚挙に暇がありません
セネカはこのような暴君の代名詞であるネロを
我慢強く支え続けた師だったのですが,
最後はネロから謀反の疑いをかけられて
自ら命を絶っています
セネカなりに運命を快く受けてしまったんでしょうか?
皇帝ネロ
ちょっと重たすぎたですね…
それでは, 非常に現実的な示唆に富む次の名言を
You cannot change your destination overnight,
but you can change your direction overnight.
運命は一夜で変えられないが,
進路は一夜で変えられる
ジム・ローン
(米国の起業家)
自己啓発の世界で非常に有名な方です
運命は変えられないのではなく
「一夜では変えられない」とした上で,
自分の進むべき進路は一夜で変えられる,
つまり意志があればすぐにでも
今までのバッドサーキット,
悪循環から脱出できるものだと
鼓舞していることばです
とても冷静な発言です
芥川は「運命は性格の中にある」と言いました
確かに性格は一夜では変えれそうもありません
習慣を一夜では変え切れないのと同じでしょう
でもどちらに次の一歩を踏み出すか＝進路は
その一歩を踏み出せばいいだけのことですから,
自分の意志力さえあれば
たったこの瞬間でも自分で選択して
次に向かえるはずです
とても現実的で含蓄のある
ローンさんのお言葉でした
では, 仕上げにどうしても
エネルギーを追加しておきたいなと思いますので,
やはりこのお二方に登場願いましょう
まずは, 我らがゲーテ様です
Whatever you can do,
or dream you can,
begin it.
Boldness has genius, power, and magic in it.
なんであれできることや,
できると夢見ていることがあれば,
それを始めなさい
大胆さはその中に天才, 力, そして魔法を宿している
はい, 始めます!
言動一致じゃないと決してゲーテ様は許してくれません
実際とてつもない業績を残して
(74歳の時に19歳の娘に求愛するとか…)
この世を去った方のことばですから
こちらとしてはぐうの音も出ようがありません
大トリはピカソで…
Only put off until tomorrow
what you are willing to die having left undone.
明日まで延ばしてもいいのは
やらないままでも喜んで死ねることだけだ
・・・・・・・・・
それでは, このへんで
Pablo Picasso: Reading at a Table
