tsuputon's blog

英語の名言をベースに, 哲学から医学・薬学に至る雑学を, ゆるまじめにご紹介していきます

「笑い」の条件

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                 Nov.1.2017

 

ハロウィンも無事(?) 終わり, 11月に入りました

今日は東京は人間として, 非常に過ごしやすい,

快適さを感じる気温と湿度だそうです

まさしく秋晴れとはこのことだ,

という感じです

NHKの天気予報士平井さんがそう言っていました

「人間として」という表現が何か面白くて

気になりました…

 

ちなみにハロウィンの「ハ」にアクセントが

置かれていますが, 英語のアクセント・ルールでは

通常, ‘ee’ にアクセントを置くので, Halloweenですから,

正しくはハロ「ウィー」ンです…

チンパンジーも chimpangee なので, チンパン「ジー」,

キャリアも career で, 「キャ」じゃなく, カ「リ」ア

です

 

あ, 本題から外れてしまいました!

 

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さて, ハロウィンと言えば,先日

次のような記事を書かせて頂きました↓

tsuputon7.hatenablog.com

 

実はこの時, ベルクソンというフランスの哲学者の

『笑い』(岩波文庫)について言及させて頂きましたが

その際割愛しましたものを, どうしても御紹介したく,

本日はそれを元にした記事を書かせて頂きます

 

 

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ベルクソンの『笑い』のポイントは

以下の3つに絞られます


① 笑いの中の人間性

② 笑いに伴う無感動

③ 笑いの中の社会性

 

① 笑いの中の人間性

 

ベルクソンは「人間性」なくしては笑いはないと考えて

いました

固有の意味で人間的であるということを抜きにしては

おかしみのあるものはない

 


先日, 新宿で

「横断禁止」の標式が倒れかけているのを見て

反射的に笑いました

何故笑ったのかというと

その標式が人の体のように見えたからです

所謂「棒人形」的だったというか…

 

② 笑いに伴う無感動

 

人は共感したら笑えない

客観性を持っていて初めて笑えると

ベルクソンは考えました

 

笑いには情緒以上の大敵はない

 

常に物に感じ易く、生の合唱に調子が合っており、

あらゆる事件が感情的な共鳴を伴うようになっている

心の人びとは、笑いを知ることもなければ、

理解することもできないであろう

 

たしかに…

お笑い芸人の気持ちに「共感」していたら

笑えませんよね…

「このネタの受け具合は…」とか必ず考えてるでしょうし

 

③ 笑いの中の社会性

 

笑いは広がる

「もらい笑い」ですね

赤ちゃんとか

絶対ツボが分かってるわけないのに,

大人たちが笑ってると, つられて?乗っかって?

笑いますよね...

 

笑いはこだまを必要としているように思われる。


だが、無限ではなく、一つの円内で進行する。


つまり、笑いは、常に一つの集団の笑いである。

 

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これら以外にも

お笑い芸人さん達の間でもよく言われる「天丼」,

同じネタの繰り返しについても

ベルクソンは言及しています

 

繰り返しとは、

或る人物の繰り返す一言にはとどまらず、

一つの情況が何度も

そのままの姿で立ち現れることにある。

ある人物と出会うことは何らのおかしみもないが、

それが日になんども繰り返されれば、

互いに笑いあうだろう。

 

確かに繰り返しというのは,  何か不自然さや違和感を感じるから

自動的に笑いを引き起こすのかもしれませんが

自然界を見ると, 繰り返しというのは非常に貴重なファクターで

私たちの呼吸や心臓の鼓動をはじめ

四季, 地球の自転, 公転など, 生命現象だけでなく

ありとあらゆるものが

むしろ繰り返しをしないものはないとも言えるくらいです

 

笑いは日常性を破壊する非日常性だとする定義も

どこかで見たことがあります

 

関西人の大好きなダジャレは

ことばの意味の次元を破壊し非日常的に音のみで楽しむ行為

やから, 理性に対する感性の勝利だと

昔, 大阪の悪友がどや顔で言っていました…

 

小生が受けた最近のダジャレは以下です

 

デモクラシー, でも暮らしは...

 

おあとがよろしいようで

 

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